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【高評価】吹奏楽部内でヤリまくった話:同級生の梓編(1/3ページ目)
投稿:2024-07-22 00:27:09
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本文(1/3ページ目)
高校生の時の話。自分は吹奏楽部に所属していた。全国大会常連のかなりの強豪校で、男子3人に対して女子は140人という大所帯でもあった。朝は7時から練習開始して授業が終わった後も20時くらいまでみっちり練習漬けの日々。そんな特殊な生活サイクルだったので、ほとんどの部員は恋愛どころ…
今回は私が2年生の冬休み、私の実家である神社を舞台にして後輩の楓(ふう)とのお話が進みます。これまでとは少しテイストが違いますけど外伝的な感じに読んで頂けると幸いです。(ちなみに神社はコンビニの数よりも多いのでそんなに珍しくもないという)~~~~~~~~~~~~~~~冬休みも…
今回は楓と付き合い始めたあとの話となります。
愛してるという気持ちはちゃんと楓に持っていましたが、思春期の猿による浮気の話かつ、部活・状況についての前置きが多めとなりますので、苦手な方は今回はご遠慮下さい。
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2年生後半になると部内の役員体制が一新される。
主な役員は以下の通り。
部長・副部長・コンサートマスター・木管リーダー・金管リーダー・マーチングリーダー・その他各パートリーダーや会計など。
140人を束ねるとなるとそれなりに組織的になっている。
部長については部内で選挙、それ以外の役員は部長が選出した後に信任投票となる。
つまり、役員体制を含めて部長はかなりの責任と重圧を背負う事になる。
顧問からの伝達や演奏会スケジュールの管理、入退部希望者の面談対応などの部活自体の基本的な運営責任に加え、この人数の女子がいるとなると日常的にケンカやいじめ、トラブルが発生する。
演奏の実力によって扱いに差が出てしまう残酷な世界でもあるので、嫉妬や承認欲求などからそういった事例に発展するのだ。
また、酷い時には定期テストで赤点を出した生徒と共に部長が生活指導の先生に怒られていた事もある。完全にとばっちりだ。
そして、そのトラブルについて各役員の管掌範囲と裁量で対応が完了すれば多少負担も減るが、役員が当事者になるケースも珍しくない。
そんな話を聞けば部長選挙になど誰が立候補するのか。と思うだろうが全国常連の名門部活ともなればそれなりに意識の高い生徒も集まっている。
自分たちの代は4名が手を挙げた。
梓、湖子、有希、そして直紀の彼女の綾音。
140名の選挙による結果、半分近くの支持を得て梓が当選した。
ここで梓について説明をしておくと、芸能人で言えば杉咲花のようなスッキリとした顔立ち。常にポニーテールでまとめていたし、何より身なりが本当にきちんとしていて清潔感に溢れている。
うちの学校の女子の制服はセーラー服なのだが、白黒や紺色セーラーではなく、ちょっと特殊な可愛らしいカラーリングだった。
梓は1年生の頃からそのセーラーも、腰で折りたたむことなく正規の長さのプリーツスカートもアイロンを欠かさずパリっとしていた。
他の女子の様に暑くてもスカートを仰ぐことは無かったし、長袖セーラーの時にカーディガンやセーターで所謂萌え袖をする様なことも無かった。
何よりスカートの中はスパッツに体操服という鉄壁具合だ。
真面目な努力家で本当に隙が無く、清楚な優等生という言葉は梓の為に存在しているのだろう。
話が逸れてしまったが、そんな梓は部長に当選し、数日かけて役員体制を構築し始めた。
俺自身は役員などという面倒事には全く興味がなく、楓と次はいつエッチができるかなーとしか考えていなかった。
そして、ある日いつもの様に放課後練習をしていると梓に声を掛けられた。
「練習中にごめん。少しだけ話出来る?」
「ん?」
トランペットを吹くのを一旦止め、返事をする。
周りにはトランペットのメンバーがある程度固まっているのを憚ってか、こう付け足す。
「ちょっと音楽準備室まで来て欲しい。」
「?。構わんけど。」
場所を替え、音楽準備室。
「改めて練習中にごめんなさい。」
「いや全然。どしたの?」
「その、新役員について色々考えていて…。」
「うん。」
めちゃめちゃ仲が良いかと言うとそうでもないが、かといって遠慮するほどの仲でもないのに珍しく歯切れが悪い。
いつもはぐうの音も出ないほどの正論パンチをハキハキかますようなやつなのに。
実際何度正論パンチでK.Oされたことか。
「コンサートマスターをお願い出来ないかなって…。」
「大変な責任を負わせてしまうのは分かってる。けど、何度考えてもけーすけに辿り着いて。」
「俺がコンマス?」
「…。いや無理でしょ。人望ないし納得しない人多数で即クビになる未来しか見えんよ。」
コンマスというのは顧問の代わりに合奏を指揮したり、練習に於いて演奏面での指導をする立場だ。
コンクールの課題曲や自由曲、演奏会の演目などにも大きな発言権を持つ為、最終的な意思決定機関である顧問を除けば、吹奏楽部全体の音楽性をある程度左右してしまうほどの要職でもある。
つまり、誰もが納得するほどの演奏技量、全楽器への理解度なども求められる。
そんなものこのエロガキは持ち合わせていない。
「正直なところ、私は部の半分からしか支持されていない。」
「だから、本当に大事な役員にはどこのグループにも属さない人じゃなきゃって考えて。」
「その条件の中で、最も納得されるだけの音楽について知識と技術があるのがけーすけだった。」
「えー。正直なのは良いと思うけどやだよそんな消極的な理由。」
「簡単に言ったら人畜無害の中でマシだからって話じゃん…。」
「そんな卑屈にとらないで。」
「さっきも言ったけど、知識と技量でけーすけに文句を言う人、言える人は少ないし、ある程度信頼しているのも本当。」
「ある程度ってところまで含めて正直すぎだろ…。」
「目を離したらすぐサボるからね。」
バレてた。
「まだなんとも言い難いけど、他の役員はどんな感じに考えてんの?」
「もう伝えた人とこれから伝える人がいるけど、こう考えてる。」
1枚の手書きの紙を見せられた。
内容は…
副部長に湖子、コンマスに俺、木管リーダーには桃子、金管リーダーに有希、マーチングリーダーに綾音だった。そのほかは一旦ここでは割愛。
なんだこの地獄……。
「これマジ?」
「余計なお世話だけど身内で固めた方が良いと思うよ。」
「絶対揉めるじゃんこんなの。」
「だよね…。けどそれは分かった上でこうしたい。」
湖子たちが部長選挙で負けた勢力が大人しく協力するとはあまり思えなかったし、政争に巻き込んで欲しくもなかった。
「いやいや。絶対無理だって!考えなおした方がいい。」
事実、ほぼ前例として選挙に勝った陣営で固める世代がこれまでも多かった。
「ううん。湖子たちが手を挙げた気持ちも大事にしたいから。」
「大変になるのは私も分かってるけど、ちゃんと話し合えば協力してくれると思ってる。」
「んんーーーーーーーーー……。」
「…第二候補は?」
「けーすけしかいない。お願いします。」
梓はそう真っすぐ俺の目を見て言ったあと、本当に綺麗なポニーテールと頭を下げた。
「…信任されなかったら知らんけどやるだけやってみるわ。」
ずっとお辞儀をしたままの梓の頭が上に戻り、思わずドキッとする様な満面の笑顔が咲く。
「本当にありがとう!!頼りない部長だと思うけど困ったらいつでも頼ってくれていいから!!」
「1年間よろしくお願いします!!」
「…うい。」
正直まだ気乗りはしない。が、あんなに他人に頼られたのも初めてだったので、つい承諾してしまった。
女子140人に対してこれから嫌なことも言わなければならなくなるだろう。
練習が足りてないとか、出来るようになってから合奏に参加して。とか。
場合によっては楓にも正論を言わなければならない。
気が重かった。いっそ不信任となればネタにも出来る。
だが、現実はそう甘くはなかった。
既に引退済みの部員も含めて全員を集めて信任投票をした結果、不信任は無く梓の草案通りの役員体制になり、3年生のコンクールに向けてスタートした。
しばらくは平和だった。
ひとつ上の世代の先輩を卒業で見送り、代わりにふたつ下の世代の1年生を迎える。
式典の演奏や体験入部の対応など、大忙しだったからだ。
だが、平和も長くは続かない。
いよいよ課題曲や自由曲も決めて夏の吹奏楽コンクールに向け、練習を本格化させた頃、危惧していた懸念が爆発し、部内冷戦が勃発する。
引き金は第一次選抜オーディションだ。
吹奏楽コンクールには55名という出場定員が設けられている。
それに対してうちの部は1年生が卒業生以上に入部した為150人を超えている。
これがどういう意味か。初心者は別だが、およそ倍率3倍の枠を狙ってしのぎを削るのだ。ただでさえピリピリする。
実力が足りていない部員を足切りし、出場候補を100人に絞る為の第一次選抜オーディションを開催した。
審査員は役員6人+オーディションを受ける楽器以外の各パートリーダー10人程度。
音楽室内で誰が演奏しているか分からない様にした状態で150人全員を採点し、審査する。
数日かけて行われた結果、明らかに実力が足りているメンバーは問題なく選出出来た。
問題は当落線上のメンバーだ。
人数も多いため、この当落線上のメンバーについては得点が同じだったりする。同得点の誰を落とすか、誰を通すか。
その会議で派閥間の戦争が始まった。
特に希望する人がいれば、合宿中に敗者復活オーディションのチャンスも残してはいるが、基本的には一度脱落したらコンクール候補メンバーには戻れない。
だから、自身の派閥内の当落線上のメンバーを入れようと必死になる。
言わんこっちゃない。
部長の派閥で役員を固めておけばこんなことにはならない。
部長が品行方正であれば、理論上公正なオーディションが行われるのだから。
梓にはその資格があったし。
採点を集計し、役員で何度も何度も会議を重ねるが議論は一向に進まない。
湖子「平均的に評価されている人間を残すべきじゃない?」
有希「いや、表現力が抜けている人間を残すべきでしょ。」
綾音「そもそも技術が足りていない人間は残す必要ない。」
なんと面倒くさいことか。全員落とすか全員残してしまえw
なんて思いつつ、誰にも味方しない様沈黙を貫く。
梓も部長として進行役の立場に徹し、各意見に必死に耳を傾ける。
正直意外だった。
部長の立場でなければ正論パンチで一喝していただろう梓が迷っている。
助け船を出せよと思われるかもしれないが、どこにも付かない、これ以上選択肢を増やさない事で梓の最後の保険となりたいと考えていたのだ。
そんな感じで議論していると……。
オーディションに落ちた事で萎えてしまった部員や、当落線上のメンバーを含めて10名近くの部員から退部の申し出が一斉に有った。
時間をかけすぎてしまったのだ。
しかも依然として当落線上のメンバーの処遇について結論は出ていない。
3派閥でいがみあっていた湖子・有希・綾音のイライラの矛先は当然梓に向かう。
あんたが決めないから部員に見捨てられた。
部長の資格ないでしょ。
嫌われたくないだけ。
等々。
それでも梓は反論も反撃もせず必死に受け止めていた。
「じゃあ俺が音の好き嫌いで決めるわw」
「は?」
「それは意味わからん」
「もういいでしょ。」
「だってお前ら話してても決まらないじゃん。シンプルに欲しい音か欲しくない音で決める。不満があるなら皆の前で演奏させてもええよ。」
「責任とれんの?オーディションの意味は?」
「オーディションの意味は有ったでしょ。正直この当落線上レベルでコンクールメンバーに這い上がれる可能性があるなんて思ってほしくないし」
ここまで熱血になるとは自分でも思わなかった。
「私も決める。私が責任もって本人たちに伝えるから。」
「…。」
「知らんよ。」
そう言って3人は出て行った。やれやれ…といった様子で遅れて桃子も。
多分、桃子は無言を貫く事で梓の保険になろうとしていた自分の意図を汲み取ってくれて無言だったのではないだろうかと思っている。
「すまん。なんか面倒くさくなって議論ひっくり返してしまった」
「ううん。私がもっとちゃんとすればよかった。本当にごめんなさい。」
「この後決めちゃおう。早い方がいい。」
「だよね。すぐ戻るから待ってて。」
そう言ってポニーテールを靡かせタタタっと準備室を抜け出した。
本当にしょうもない。
全員落としてしまえばいい。心からそう思う。
だが、それは禁句だ。誰もその意見は口にしない。
多少の色眼鏡はあろうともほぼ全員がコンクールを目指して練習しているから。
そんなことを思いながら置かれたソファでごろんと横になる。
しばらくしたら梓が戻ってきた。
「ごめん。お待たせ。」
「じゃあ選抜しよっか。」
「うい。」
そうして二人で会話して、第一次選抜オーディションの最終決定として結果を各々に伝えた。
喜ぶ部員もいれば、泣き崩れる部員。
そんな一喜一憂もよそ目に、選抜100人で日々練習を重ねた。
コンマスは非常に面倒だったが、悪いことだけでもなかった。
うちの音楽室は各段25cm程度のひな壇になっており、指揮者を中心に半円状に広がっている。
そのひな壇の中心、一番低くなっている指揮者の席に座り指導をしていると100人の女子がこちらに向き足を開いて椅子に座る。
つまり制服のスカートの中が見放題なのだ。
正確には構え方的に見えない楽器もあるが、おおよその楽器は演奏する際に肩幅ほど足を開く。
スカートの短い部員は完全に中身をこちらに見せつけながら演奏している状態なのだ。
楓も桃子の太もももバッチリ見える。
先日粋がってた湖子に至ってはパンツが見える。
ただし、梓は別だった。
基本的に見えない様に足を開き過ぎないし、見えたとしてもスパッツと体操服で2重ガード。
その光景が日常になると……。ガードの堅い方を攻略したいと考えてしまうのが男だ。
手に届かない、目に見えないものこそ欲しくなる。
いつしか、梓に触りたい。誰も見たことのないスパッツと体操服の先を見たい。エッチがしたいと考える様になっていった。
そんなこんなで練習を進めていたのだが、時々合奏中などにも梓が練習を少しだけ抜け出す様になった。
気にはしつつも指揮している立場上追いかけてみる訳にもいかなかったのでスルーして合奏を続ける。
「合奏するレベルじゃないでしょこれ。2時間パート練習で躓いたところさらってからもう一度集まって。」
練度の低さに嫌気がさして合奏を一時中断した。
疲れた。一旦飲み物でも買いに行ってサボろう。
そう思い、食堂棟に向かう。自販機は食堂棟のみに設置されていたからだ。
そしてそこに向かうルートはいくつかある。
全館空調の効いた校内の中央階段ほか5ルート、あとは利用者の少ない外階段5ルート。
何の気なしに中央階段から自販機に向かい、ジュースを買った後に歌を歌いながら外階段で戻り2-3階に到達したとき、目の前に誰かが階段に腰を掛けて膝を抱える様にうずくまっている姿が現れた。
このポニーテール、間違いなく梓だ。
目の前で足が止まると梓は一瞬だけ顔を上げた。
その目は真っ赤になっていて。
「……。」
何を言うでもなくまた元の姿勢に戻った。
その隣に腰掛ける。
「飲む?」
そのままの姿勢でポニテがふるふると揺れる。
カシュッと缶を開けて自分で飲み、しばらくの沈黙。
「…わたし、何も出来てなくて。」
「…演奏も…部長も」
「自分でやるって言ったのに何も…」
「頑張ったんだけどなあ…。」
とゆっくり言ったあと、ぎゅっとスカートを握り一層顔を膝にうずめた。
敢えて何も返事しなかった。
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(2020年05月28日)
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