体験談(約 13 分で読了)
従妹が僕に黙っていたこと(2/2ページ目)
投稿:2016-11-13 20:06:15
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本文(2/2ページ目)
「純次」
ケロっとした声で答える。
それだけで完結していた。
悠がこのことを知らされたのは高○卒業後、就職が決まった時だったと言う。
「にぃちゃんのお父さんさ、あたしの前でよく泣くからちょっと気持ち悪いんだよねw」
「あの人が、、泣くの?」
「そうだよwにぃちゃんの前では違うんだ」
「信じられない。。っていうかもう、顔を浮かべるだけで気持ち悪い。二度と関わりたくない」
「かわいそうだけど、自業自得だよね。それより、にぃちゃんのママさん」
「あたしは心の中でママさんにごめんなさいって謝り続けるの。こわくて、同じ時間に同じ場所には居られないから」
切ない台詞を簡単に笑いながら言ってのける彼女の言葉にまた目頭が熱くなる。
田んぼの農道に出たところで少しずつ減速して、ハザードを出して車を止めた。
狼狽が続いて、運転に疲れてしまったw
「ごめん、すこしだけ休憩させてくれ」
「うん」
悠が咎めずに笑顔を作ってくれている。
私は目を閉じて座席にもたれたが、数分もしないうちに待ちきれなくなった悠が話だした。
「これからどうしようか」
「……」
「遠くに逃げる?もっと昼ドラっぽく。ちなみに私は重い持病とかないよ。たぶん長生きするんじゃないかなw」
「……」
「お別れするの?後腐れなくパっと終わる?」
「……」
私が無言なので切り札を出してきた。
「あたし妊娠してたらどうしようか?」
「シャレにならないよ」
「生んだ子の名前をにぃちゃんのお父さんに付けてもらおう」
「狂気すぎるよ」
「....あたしはもう、にぃちゃんのえっちアンテナから除外?」
「……」
化粧をしていない悠を見る…。
彼女は座席の背もたれにもたれて、リラックスするフリをしてる。
そのまま首だけひねって私を見つめ返しているその顔が、私の無言に対して少しずつ曇って、笑顔が消えて心配そうな表情になっていく。
その悠の、背後の窓ガラスに僕の顔が映りこんでいるのに気がついた。
私と、悠が、並んでこちらを見ている。
(似てる。。僕に。....似てるんだ、悠は。。.....)
「?」
視線が自分の背後に向いていることに気づいて、悠は窓の外を振り返って覗き込むものの、もちろん何もない。
私の顔が映っているだけだ。
「なに?」
そう言ってこちらに向き直った時には、僕はまた泣きそうになってた。
自分と悠、2人に同時に見つめられたからだ。
さすがにもういかん、カッコ悪いを通り過ぎてヘタレすぎる、と全力で涙をこらえて漏れたのは、、私の全身から鳴り出した心の唸り声だった。
「…悠。。僕は…君が好きで耐えられん....好きで...」
…ここまでが限界でした。
私の目から大粒の涙が膝の上にポツッと落ちた。
「...にぃちゃん、悠、おなかが空いたよw」
悠が自分の一人称をあたし、ではなく自分の名で言ってくるときは喜びが頂点になっているときか、ドン底に落ちて愕然としているときだ。
「ほれほれ、ごはん。もう、色々重い話するの疲れたよ。どっか連れてけw」
...相変わらずの性格をしている。
自分の目的達成と共に食欲を満たそうとし始めた。
車は走り出したものの悠は風呂上りで寝巻きのような格好をしているため、外を出歩かせるのは流石に不憫。
私は不自然に長く遠回りをして見つけた、さびれたコンビニで食料を買って車内で食べることに。
あまりにチープな夕食のエスコートに対して悠が怒り出すかと思ったが、むしろ大喜びの状況。
ため息をつきながらも私は悠に好感を持っていった。
「これ食い終わったら家に送るから。ごめんな、そんな格好で連れまわして」
「.....」
かなり間を置いてから悠が言ってきた。
「...やっぱり、にぃちゃんがいい」
「ん?」
「さっき車止めて、にぃちゃんが泣いたとき」
「ぁあ...」
「他の男の人だったらあの後に、今日は絶対に帰さない、とか言って無茶苦茶なことになるんだ」
「いきなりバッ、、とか抱きついてきてさ、いててて!離せコノヤローって思いたくなるんだよ」
「ほぅ」
なるほどね。
悠が憧れて、愛しているのは"自由"なんだと思った。
これを小悪魔成分とも言うんだろうけどw
「肉食系のオトコが今の彼氏か。もしくは別の遊び相手か」
「…」
「自由を第一にするのもいいけど、責任も背負って欲しいって、今日は学んだよw自分で言って自分に刺さってるけどw」
「....いきなり、、にぃちゃんがあたしの前に現れちゃったから...」
「わかるけど、嬉しいけど。それだと次々と繰り返すからさw」
「うん。でも、これもわかって欲しいよ。。にぃちゃんはあたしにとって他の人とは、、色々、たくさん、違うでしょ」
「そうだね」
何かのテレビで見た内容だったか。
血が繋がっている異性同士は、ある一定の年齢を超えると気持ち悪いという嫌悪感の信号を脳が無意識に出すんだそうだ。
世間の親父さんたちが、自分のパンツを娘の衣服と一緒にして洗濯機を回してもらえないというアレだ。
なるべく多く広く遺伝子を遠くにしたほうが生存率が良いから、ってな動物学っぽい話だったと思う。
私が悠に持っている感情といえば...
「だめだからね」
「へ?」
「ちゃんとお家に帰してよ」
「あ、ハイ...」
エロいことを考えていることがバレた。
ただ、もう、、ちょっと収まりが効かなくなっててw
「ごめん、頼むよ...悠。」
従兄妹から、妹になったと思ったらその背徳感たるや、その興奮度たるや、考えもしないほどのもので。
普通だったらたぶん、とてもじゃないが何キロ、何万キロ、と離れても耐えられない不快感だろうけれど…。
悠と私はもう、身体を繋げちゃってるせいなのか、その肌の近さを許す免疫が出ていて、その免罪符が早くも私の脳に興奮OKを出してしまっていた。
初めての背徳の性欲に私は、悠に
「アソコの毛を今見せて欲しい」
と自分の欲望を白状した。
「はぁ!?」
と悠は声を大にして何度も聞き直すほど拒絶したものの、今日私が受けたショックを加味してくれたのだろう。
さんざん罵倒したあげくとうとう折れて、"見るだけ"、"絶対触らない"の約束を飲んだ私の横の座席で大人しく"気をつけ"の姿勢をしてくれている。
…(こういう所がなんというかw)
私は頬をほころばせた。
ニットのズボンの腰紐を解いて腰のストレッチを持ち上げて中を覗く。
そこに隠されていたのはカーキ色の木綿の下着。
極小サイズで、下腹部を隠しきれてない。
履いてる状態で陰毛の生え際が見えそう。
....ギリギリ見えてない感じ。
揃えた太腿で恥丘が中心に寄っているのか、長めの陰毛が収まったボリュームなのか、ふっくらと盛り上がっている。
(うわ、確かにこれは恥ずかしいだろうなw)
かなり悠に同情した。
容赦なく私はズボンと同じようにそっと下着を持ち上げて彼女の大切な場所を覗き込む。
フワァと立ち上がりながら外気に晒される恥毛。
柔らかそうな黒がふんわりとしているのが見えた。
(うわ・・悠の・・まんげ……)
30歳を過ぎている小心男の煩悩である。
コンビニ駐車場の電灯の明かりに車内が照らされているものの、私自身の頭がちょうど自分の視線の先に影をつくっており、上体をズラしては眼球の向きを変える努力を惜しまない三十路のおじさん。
「ぁのさ...」
明らかに恥ずかしさがピークの悠が、すがるように言う。
「もう...そろそろ...いいかなw...」
私の返答を待たずにサッ!と両手でそこをガード。
内股になって屈み、くの字になって頭を垂れている。
子供が指をドアに挟んだときにとっさに痛みを堪えてる時みたいな格好だ。
「ふー...」
しばらくして大きく息を吐きながら背もたれに戻る彼女。
首と頬を真っ赤にした悠は、少し落胆したように尋ねてきた。
「あのさ、にぃちゃん」
「ん」
「にぃちゃんにとっては、あたしが"妹"になってはじめて」
「ん」
「はじめてお願いしてきたことがコレなの?」
「....」
……かなり凹みながらも言い返した。
「しょうがないだろうに。こんな、コアでフェチな事件の渦中でお前が喜ぶお願いとか想像がつかん」
「もういいよ。勝手にあたしからするから」
告白されたときもこんな感じだった。
若干呆れられていた。
呆れられながらも、いきなり1、2秒ほど、私の鼻先にシャンプーかリンスか、そういう匂いがしました。
....
「さて、食った!満足した!家まで送れ!」
そう言って私からすばやくその身をひるがえした悠は始終、嬉しそうにしながら。
帰途についている車内の空気は心地よく澄んでいった。
「動画でね、好きになった映画みつけんだよ!たぶんもう皆寝てるから、これから家で一緒に見ようよ!」
「...どんな?」
「アクション。昔のおとぎ話の新解釈で、カッコいいのさ、かなり!」
「ナルニアみたいなやつか。僕、知ってるやつかなぁ。なんて映画?」
「ヘンゼルとグレーテ...」
「今無理だ、今見れないそれは」
…悠の明るさに助けられながら。
重かった私の心は少しずつ平静を取り戻していきました。
これから先、悠と寝たらどんな気持ちになっていくんだろう、なんて。
強く粘度のある好奇心に囚われるほど元気になってきていました。
悠が妹になった日。いや、僕が悠の兄に帰郷した日。2人でコンビニ弁当を食べて、悠を家に送り届けたときには既に深夜。いつもなら少し建物から離れた場所で悠を降ろすのですが、今日に限っては名残惜しくて、私は悠の家の前を通り過ぎて、また少しぐるぐると迂回して、ようやく、いつも悠が降りる町の公民館前の無人の坂道…
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