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本当は臆病な私が、勇気を出して混浴に行った話。(1/3ページ目)

投稿:2022-05-21 16:36:12

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本文(1/3ページ目)

Kyoko◆kpdBBYA

こんにちは、Kyokoと申します。

某会社で、現在は広報関係の仕事をしている30代後半の女です。

真面目さだけが取り柄みたいなもので・・・

一人身の寂しさを募らせながらも、毎日を地道に堅実に過ごしています。

そんな私にも、人には言えない秘密があります。

心の中で恥ずかしさに身を焦がす、そのどきどきの味を昔から知っていました。

本心では、そんな自分が嫌で嫌でたまらないのに・・・

(どきどきどき)

初めて訪ねてきた地方の宿泊施設です。

混浴の温泉に入るのが目的でした。

浴衣姿で廊下を進んでいきながら、すでに死にそうに緊張している自分がいます。

世間的には、30代の私はもう若いとはいえない年齢なのかもしれません。

でも、そんなことは私自身には関係のないことでした。

男女混浴のお風呂に入ることへの羞恥の気持ちは、何歳になっても変わりません。

後ろめたいことなど何もないと気持ちを奮い立たせました。

暖簾が見えてきます。

(もともと混浴なんだから、やましく思う必要なんてない)

わかっていても緊張で足がすくみそうになります。

(男の人がいたらどうしよう、恥ずかしすぎる)

その非日常のどきどきを味わうために来たはずなのに、男性がいたらイヤだというまったく矛盾した気持ちのほうが先に立ちます。

(やっぱり行けない、ぜったい無理)

それでも勇気をふりしぼります。

男からの注目を浴びるその瞬間・・・

素知らぬ顔をしながらも、そのとき私はその場の主役も同然です。

そういう内心の興奮を求めていました。

わかる人にしかわからない感情かもしれません。

(どきどきどき)

暖簾をくぐって、脱衣場に入りました。

誰もいません。

少しほっとしながらも、素早く目を走らせて状況を確認します。

(どきどきどき)

使用中のロッカーは2つでした。

この宿には、普通の男女別の大浴場もあります。

あえて男女混浴のこっちの温泉に来るのは、やはり圧倒的に男のほうが多いはずでした。

いま浴場内にいるのも、たぶんふたりとも男性でしょう。

(どきどきどき)

浴場への出入口となるサッシ戸に近づきました。

少しだけ「すっ」と開けて、顔だけを出すように中を見ます。

その瞬間、湯船にいた男性と目が合いました。

すぐに戸を閉めます。

(どきどきどきどきどき)

奥のほうにいたもうひとりも、やはり男性でした。

(いる・・・男の人がいる・・・それなのに、私・・・本当に入るの?)

会社の同僚たちの顔が脳裏をよぎりました。

彼らが知ったらどう思うことでしょう。

きっと信じてもらえないはずです。

職場ではいつも慎ましくしている私が、ひとりでこんなところに来ているなんて。

自分でこんなことを書くと批判されるかもしれませんが・・・

これでも外見の容姿だけは、多少自信のある私です。

(心臓が苦しい)

手近なロッカーをひとつ開けます。

浴衣の帯をほどきました。

下着姿になってブラを外します。

(どうしよう、本当に行くの?)

(恥ずかしすぎるよ)

目が合ったほうのおじさん・・・

私の顔を見たあの瞬間、驚いたように目を見開いていました。

50代後半ぐらいの男の人です。

『もしかして、今からあの女が入ってくるのか?』

きっと今、そんなふうにそわそわしているだろうことが容易に想像できました。

もうひとり奥のほうにいたのは、80歳近くに見える、人畜無害そうなおじいさんです。

(どきどきどきどきどき)

不思議なものでした。

普段だったら、ブラウスに透けたブラのひもを見られるのだって嫌な私なのに。

ブラひもどころか、はだかで男の人のいるお風呂に入っていこうとしているのです。

まさに、非日常のシチュエーションでした。

(恥ずかしよう)

ここまで来たからには絶対に入ると決めています。

このどきどきを味わいたいがために・・・

貯まっていた有休を取得して、こんな田舎までわざわざ訪ねてきたのですから。

(だめだ、でもやっぱりむり・・・)

(どうしよう)

パンツも脱いでロッカーに放り込みました。

実際のことを言えば、混浴のお風呂に入るのはこれが初めてというわけではありません。

でも、決して慣れることのないこのすさまじいプレッシャー・・・

(ひいん、行けないよ)

(恥ずかしいよ)

私は痩せていて、からだに贅肉がありません。

そのぶん胸やお尻も小さめで、ボリューム感に欠けています。

それがすごくコンプレックスでした。

小さなタオルを腰に巻いて、落ちないようにしっかり横で留めます。

ロッカーを閉じて、鍵の輪を手首につけました。

混浴だとわかって来ている女なのに、極端におどおどしていたら逆に不自然です。

むしろ堂々と入っていくべきだと、無理やり気持ちを鼓舞しました。

(あっけらかんとしてるぐらいのほうがいい)

(そういう演技をしないと)

本心では足がすくんだまま、まだ葛藤しています。

背筋を伸ばしました。

行くぞ、

(どきどきどき)

行くぞ、行くぞ・・・

意を決してサッシ戸を開けます。

と同時に、(ひいっ)湯船のおじさんが強烈な視線を向けてきていました。

その、露骨にニヤけた表情・・・

(ひいいいい)

一瞬にして頭の中が真っ白になってしまいます。

浴場に踏み入った瞬間から、内心完全にどぎまぎしてしまっていました。

おじいさんもお湯の中からこっちを見ています。

(ひいいん)

やっぱり、あっけらかんになんて無理でした。

おどおどする気持ちを表に出さないようにするだけで精一杯です。

なんとか無表情を装っていました。

さりげなく腕で胸を隠しながら、震えそうになる足を必死に前に進めます。

重ねてあった桶をひとつ取りました。

湯船に近づいていきながら、心の中で悲鳴をあげています。

(きゃああ、恥ずかしいよ、きゃああああ)

プレッシャーで、全身がガクガクになっていました。

緊張してしまっている自分を意識すればするほど、ますます萎縮しそうになってしまいます。

かけ湯をしようとひざまずきました。

おじさんの無言の視線を跳ねのけたくて、お澄まし顔をつくります。

桶でお湯をすくいました。

「ざばあっ、ざばっ」

2度、3度とかけ湯をします。

おっぱいがまる見えでした。

おじさんがニヤニヤしているのを横目に見ながら、本当は泣きそうになっている自分がいます。

(いやあああ)

それでも懸命に平静を装おうとしている私でした。

胸を露わにしたまま、素知らぬ顔をしてみせています。

(やっぱり来なきゃよかった)

(混浴なんて来るんじゃなかった)

湯船のふちをまたいで・・・

腰のタオルを外すと同時に、からだをお湯に沈めます。

「じゃぼ」

恥ずかしすぎて、まともに目線を上げられませんでした。

心臓が爆発しそうに鼓動しています。

お澄まし顔を続けていました。

本当はすっかりどぎまぎしてしまって、まるで自分が自分でないかのようです。

容赦のないおじさんの視線に、すでに泣きべそ寸前の心境でした。

(こっち見ないで)

表面上は平然としたふりをして、静かに湯面をみつめている私です。

(ああ、だめだ)

(耐えられない)

気まずいなんてものではありませんでした。

肩までお湯につかったまま・・・湯船のすみで、小さく縮こまっている私です。

ちょっと目を上げると、こっちをじっと見ているおじさんと視線が合いました。

彫りが浅くてのっぺりした『平目顔』の男性です。

私に話しかけたそうな素振りでした。

でも、声をかけあぐねている感じです。

こっちに顔を向けたまま、あからさまに鼻の穴を膨らませていました。

(イヤあん中年おやじ)

(そんなふうに見ないで)

とにかく恥ずかしくて恥ずかしくて、両手で自分の顔を覆いたいぐらいです。

屈辱感に耳まで「かーっ」と熱くなっていました。

心臓のどきどきがとまりません。

羞恥の興奮をかみしめていました。

だって、私・・・こんなおじさんなんかに自分の胸を見られたのです。

本当に泣きそうでした。

非力な自分に打ちのめされながら、表面上はあくまでも平然とお澄まし顔をしてみせています。

(見るなよおやじ)

(こっち見るなぁ)

相手の様子からして、いつ話しかけてこられてもおかしくありません。

正直、会話したりするのは嫌でした。

そんな重たい空気を察することもなく(?)・・・

「どうしたの、大丈夫?」

意外にも、人懐っこく話しかけてきたのは右側のほうにいたおじいさんのほうでした。

うつむいたまま湯面に目を落としていた私に、すごくやさしく声をかけてきてくれます。

「混浴は初めて?」

本当は初めてというわけではないですが嘘をついている自分がいます。

「え・・あ・・・はい」

沈黙が破られたことで、張りつめていた空気が微妙にやわらかくなった感じがしました。

おかげで救われた気分です。

「お若いのに、勇気があるね」

私たちの会話のやり取りを、平目さんがじっと見ています。

「一生に1回ぐらい、記念に入ってみようかと思って・・・」

「でも、やっぱりちょっと緊張しますね」

おじいさんに言葉を返しながら、私は少し微笑んでみせました。

「大丈夫だよう、緊張なんかしなくても」

「慣れだよ、慣れ、慣れ」

おじいさんが、お湯につかったまま『すーっ』とこっちに近づいてきます。

「べっぴんさんだねえ」

「どこから来たの?」

「〇〇からです」

その後も会話が続きました。

連れはいないのかとか、仕事は何をやってんだとか・・・

人懐っこい笑顔を向けられながら、いつのまにか怒濤の質問ラッシュです。

そのうち気がつきました。

(このジイサン・・・)

こう見えて、実はかなりのスケベじじいです。

会話をしながら、湯中にゆらぐ私の胸を何度もみつめてきているのがわかりました。

こんなに高齢なのに、なにかにつけて私の肩や腕に触れてこようとします。

「肩、凝ってるでしょ」

(いやあだ)

(さわらないで)

最初のうちは、もしかしたら少し痴呆けているのかと思ったぐらいでした。

でも、そうではないようです。

「ほーら、凝ってる」

「細いのに腕もこんなに張ってるじゃないの」

正直、どうしたものか対応に迷いました。

私は全裸でお湯につかっているのです。

強引に肩を揉んできたりして、やってきていることは完全にセクハラでした。

でも、相手はよぼよぼのおじいさんです。

なかなか『やめて』と強い態度であたることができなくて・・・

「ありがとうございます」

「もういいです、だいじょうぶですから」

そんな私をニヤニヤ見ながら、平目さんが鼻の穴を膨らませています。

手に取るようにわかりました。

おじいさんに嫌々肩もみをされている私をみつめながら・・・

心の中で『ジイサンもっとやれ』、きっとそう思っているに違いありません。

(エロおやじ)

(むっつりすけべ・・・卑怯者・・・)

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(2020年05月28日)

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