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【超高評価】からかい上手な社長の娘の教育係を押し付けられた話(1/2ページ目)
投稿:2025-09-30 21:52:41
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俺がまだ若手営業マンだった入社3年目(26歳)の頃の話です。
やっと仕事にも慣れて自分の業務をこなしながら、先輩の雑用や事務をすることに生意気にもうんざりしていた。
そろそろ俺にも雑用を引継ぎできる後輩が欲しいと思っていたら、新卒の女子が配属されることになった。
「杉本、今度うちにくる新人の教育はお前に任せたからな、しっかり育ててくれよ」
「はい!任せてください。しっかり仕込んでやりますから」
今まで俺に仕事を振りまくって、いや教えてくれた水野さんから指導係に任命されて張り切っていると、上司の田辺課長に呼び出された。
「杉本くん、今度の新人なんだけど、ちょっと扱いには気を付けてくれよ」
「え?どういうことですか」
「実は、うちに配属されるのは、社長の娘なんだよ」
「えぇっマジっすか!」
うちの社長は婿入りした小さな会社を引き継いで、現在の規模にまで拡大させたやり手だった。
体はプロレスラーのように大きく、太い眉とギョロリとした大きな目が迫力満点の恐ろしい人だった。
「いいか、社長の娘を怒らせたら、すぐ社長に伝わると思えよ。会社の悪口とかも厳禁だからな」
なんで水野さんが教育係を若手の俺にゆずったのかがよくわかった。
そして翌日、緊張した面持ちで田辺課長が社長の娘を連れてきた。
「新入社員の高梨穂乃花です。一生懸命がんばりますので、よろしくお願いします」
社長の娘というから父親に似てガタイのデカい、ダルマみたいな顔の女を想像していたのだが穂乃花はまったく違っていた。
背丈は150センチ半ばといった感じの小柄で華奢な体型をしていて、顔はまったく社長に似ずかわいかった。
いや正確には大きな目がよく似ているのだが、母親に似たのか卵型の小顔に当てはめるとすごく魅力的になるのだ。
控えめな茶色い髪はサラサラのロングヘアで、所作にも育ちの良さが出ているようだった。
「では実務については杉本くんの指示にしたがうように」
爆弾でも渡すように俺に穂乃花を任せると、田辺課長も水野さんも自分には関係ないとばかりに離れていった。
「じゃあ高梨さんにはこのデータの入力をお願いします。何かわからないことがあったら聞いてください。あと終わったらチェックするから必ず報告するようにしてね」
「はい、わかりました」
穂乃花は仕事も間違いがなく、処理も早かった。
勝手な偏見だがお嬢様なので気分屋だったり、やる気がなくてネイルばかりいじっているのかと思っていたら、そうではなかった。
俺が時間をかけてこなしていたデータ処理や発注業務もすぐに覚えてくれるので、今までできなかった仕事に取り掛かることができた。
ただ穂乃花が配属になって一か月がたっても、俺以外に誰も穂乃花に話かけることがなかった。
田辺課長も水野さんも明らかに関わり合いたくないというのが見え見えだった。
そんなとき、水野さんに入力データのミスを指摘された。
「これ、品番と商品名が違ってないか?」
「本当だ…一個ずつズレてますね」
水野さんも入力したのは穂乃花だと気づいているのに、本人に指摘する気はないようだ。
「高梨さん、ちょっといい?」
雑用から帰ってきた穂乃花を呼ぶと、田辺課長が目で「やめろ」と言っていたが無視した。
「これ見て。商品名と品番がズレてるよね?ちゃんとチェックした?」
「あっ…すみません、確認してませんでした」
「大事なデータだから、きちんと確認しないとダメだよ。終わったら俺に報告するように言ったよね?今度からちゃんと報告すること」
「はい、すみなせん!これからは気を付けます」
素直に謝った穂乃花は少ししょんぼりしているように見えた。
田辺課長も水野さんも知らんぷりしている。
しばらくして俺は隣で黙ってキーボードを叩いている穂乃花に声をかけた。
「あんまり気にしないでいいよ。俺も新人のころはすごいミスばっかりしてたし」
「大丈夫ですよ。ぜんぜん気にしてませんから」
「え?ぜんぜん…」
「次に同じミスしなければいいんですよね?」
フォローするつもりだったのに、必要ないと言わんばかりのサバサバした態度。
今まで仕事以外であんまり話してなかったけど、思っていた清楚なお嬢様キャラと違うのか?
最近は穂乃花が手伝ってくれることもあって、定時で仕事を上がって帰ろうとすると会社を出たところで穂乃花に声をかけられた。
「杉本さん、これから飲みに行きませんか?」
「いや、いいけど。でも俺だけでいいの?」
「いいんです。課長も水野さんも私と関わり合いたくないみたいだし」
やっぱり穂乃花も腫物扱いされていることに気づいていたようだ。
「じゃあ、ちょっと遅くなったけど歓迎会ってことでおごるよ。その代わり、俺がいつも行っている安い店だからね」
「いいですよ。そういう店に行ってみたかったんです」
最寄り駅のガード下にある、同期とよく飲みに行く焼き鳥とホッピーが飲める店に穂乃花を連れて行った。
平日でも店はサラリーマンで混んでいて、穂乃花と奥のカウンターに並んで座った。
「うわぁ…なんかすごいですね!こういうお店に行くの、ちょっとあこがれてました」
「まあ、高梨さんが来ることはまずないだろうからね」
まずは生ビールで乾杯すると、意外なことにほとんど一気に飲み干してしまった。
「あれ?ワインをちびちびするタイプかと思ったら、けっこう飲めるんだね」
「なんか、そういうお嬢様キャラを押し付けるの、やめて欲しいんですけど」
「でも実際、高梨さんは社長の娘だし、お嬢様じゃん」
酒が入ってしまうと、俺も普段言えないようなことをついしゃべってしまう。
「そうだけど、私が小さい頃はまだ会社も今みたいに大きくなくて、普通の家でしたよ」
確かにうちの会社はここ10年で大きく伸びたので、穂乃花が小さいころはそうだったのかもしれない。
「それなのに、会社に入ったらみんな腫物みたいに扱って、居心地悪いんですけど」
「まあ、しょうがないよ。正直社長は怖いところもあるし、高梨さんから社長の耳に入るんじゃないかって心配しているところはあるよ」
「でも、今日ミスしたことを拓海さんに叱られて、ちょっとうれしかったんですよ」
「なんでいきなり名前呼びなんだよ」
「いいじゃないですか!私だって、みんなと距離があって、寂しいんです。拓海さんみたいに叱って欲しいし、もっと仲良くなりたいんです」
確かにそれは俺も感じていて、みんなによそよそしい扱いをされて可哀そうだと思っていた。
「だから、拓海さんも穂乃花って呼んでください」
「いや無理だって。変な誤解されたら社長に殺されそうだし」
「じゃあ、会社の外だったらいいんですよね?」
「まあ、ね。じゃあ、穂乃花、もっと飲め!」
「はい!飲みます!拓海さんももっと飲んで!」
二人で何杯飲んだかわからないくらい飲んで、穂乃花も大きな声でしゃべって笑っていた。
そして俺がトイレに行って帰ってくると、穂乃花はカウンターに突っ伏して眠っていた。
「え…ウソだろ?おい、穂乃花、起きろ!頼む、起きてくれ!」
社長の娘でなくても新入社員の女子を泥酔させて家に帰さなかったら大問題だ。
肩をつかんで揺すったり、頬を叩いたがまったく反応がない。
仕方なく俺は意識がない穂乃花を背負って店を出ることにした。
以前社長に同行して出かけたときに、社長のクラウンを運転して家まで送ったことがあったので場所は憶えていた。
本社からそれほど遠くないタワーマンションだったので、穂乃花をおぶって歩いて行くことにした。
小柄な穂乃花はそれほど重くはなかったが、どうやって言い訳したらよいのか歩きながら考えた。
しかし泥酔するまで飲ませてしまった責任は俺にある。
まったく言い訳が思い浮かばないでいると、穂乃花が俺の首にぎゅっとしがみついてきた。
まだ肌寒い四月の夜に、穂乃花の火照った頬の熱が気持ちいい。
「穂乃花、目が覚めたか?」
「う…ん。むぅ…にゃむにゃむ」
ダメだ。まったく起きる気配がない。
しかも背中にむっちりと柔らかい胸が押し付けられているのが感じられる。
思っていたよりボリュームが感じられて、穂乃花が抱き着いてくるので柔らかい感触を意識してしまい、ズボンの前が突っ張って歩きづらくなってくる。
そうなるとふとももの柔らかさがてのひらに感じられて、彼女いない歴が年齢と同じ俺は酔いも相まってムラムラが募ってしまう。
だがそんな興奮も社長の自宅マンション前に着いてしまうと、雲散霧消してしまい途方に暮れてしまった。
「いや、さすがに社長の部屋番号まで知らんし」
「拓海さん、もう降ろしてください」
しっかりした穂乃花の声に驚くと、地面に降り立った彼女はしゃきっとしていた。
「え?もう大丈夫なのか?」
「はい♡もともと寝落ちしてませんでしたから笑」
「はぁ?酔っぱらって寝てたんじゃなかったのか?」
「居酒屋で狸寝入りしてたんですけど、拓海さんがおんぶしてくれたのが気持ちよくて、そのまま寝たふりしちゃいました笑」
「おいおい、ネタばらしが遅すぎるだろ。家に着くまで先輩におんぶさせるのって、どうなの?」
「まあまあ、拓海さんも私のDカップの胸が背中に感じられて、うれしかったんじゃないですか?」
「ギクッ!そ、そんなわけないだろ!重くってそれどころじゃなかったんだぞ」
「あははっ冗談ですよ笑。今日はごちそうさまでした、おやすみなさい♡」
しっかりした足取りで穂乃花がエントランスの中に消えると、俺は苦笑いしてしまった。
清楚なお嬢様だと思い込んでいた穂乃花は、思っていたキャラと違ってよく笑うイタズラが好きな女子だったようだ。
だいぶ距離を縮めることができたと思っていたが、次の日の朝には穂乃花はまた澄ました顔をしていた。
「杉本さん、この資料の計算式、間違ってませんか?」
「本当だ。ごめん、ちょっと直すから待ってて」
また会社では仕事の会話しかしないのかと思っていると、昼休憩の後に穂乃花が俺のハンカチを差し出した。
「これって、杉本さんのハンカチですよね?」
「あれ?どこにあったの?」
「社員食堂のテーブルに置きっぱなしになってたんですよ」
同期と昼飯をとるときに、場所を確保するためにハンカチを置いて忘れてしまったようだ。
「ありがとう。でもどうして俺のだってわかったんだ?」
「匂いでわかりました笑」
「え?ウソだろ?」
「本当ですよ。ほら、フンフン、スンスン…ちゃんと杉本さんの匂いがします!」
穂乃花は俺のハンカチを鼻に当てると思いっきり息を吸い込んで見せた。
「いやいや、高梨さん、さすがにそれはウソだろ」
あまりに信憑性が薄い穂乃花の話に、無視を決め込んでいた水野さんが口をはさんできた。
「本当ですよ。私すっごく鼻がきくんです。水野さんだって朝、香水の残り香がしたの、わかってましたからね」
「え?それはない!そ、そんなわけないだろ」
「そうですかぁ?確か同じ香水の匂いが経理の…」
「うわわっわかった!信じるから、それ以上は言わないで!」
「うふふ。わかりました笑」
穂乃花は人差し指と親指を合わせて唇の前で右から左に引いて見せた。
お口にチャックのつもりらしい。
休憩時間に缶コーヒーをおごって話を聞くと、ちゃんとタネ明かしをしてくれた。
「拓海さんのハンカチは、朝会社に来たときにギリギリだったから顔の汗を拭いていたときにデザインを憶えていたんです」
昨夜は穂乃花を送ったあと、自宅の部屋に帰るのが遅くなって寝坊してしまい、駅から走ってきたからだった。
「水野さんの彼女は…ここだけの話、私のいとこなんです」
「え?本当?経理の佐藤優衣ってそうなの?」
「優衣ちゃんがコネって思われたくないって内緒にしているんです。水野さんも知らないかも笑」
佐藤優衣は俺の同期でもあるので、同期会で社長の悪口を言ってなかったか気になってしまった。
「ところで、昨日おんぶしてもらったお礼にデートしてあげますよ」
「はぁ?高梨さんとデートしたいとか言ったことないし」
正直に言うと穂乃花にデートしてもらえるならうれしかったが、またからかわれているかもしれないと警戒してしまった。
「ふぅん。優衣ちゃんから聞いたんですけど、拓海さんて彼女いたことないんでしょ?」
「な、なんでそんなこと知ってるの?」
「優衣ちゃんは拓海さんから直接聞いたって言ってましたけど?」
しまった!新入社員のとき同期会で、かなり酔っぱらって佐藤優衣にしゃべったことがあった。
佐藤さんと穂乃花で俺の童貞ネタを笑いものにしてたかと思うと、恥ずかしさと悔しさでのたうち回りたくなった。
「だから、女子とデートする経験をさせてあげますよ」
お礼だと言うくせに上から目線なのが気になったが、デートぐらいちゃんとできるところを見せてやろうと穂乃花の誘いに乗ってやることにした。
「じゃあ、映画でも見に行く?」
「それより星を見に行きたいと思ってるんです」
どうやら穂乃花はプラネタリウムに行きたいらしい。
穂乃花にも意外にロマンチックな一面があるようだ。
土曜日の午後に駅前で待ち合わせをすると、デニムパンツにトップスを合わせた穂乃花があらわれた。
普段着の穂乃花はアクティブな感じで予想を裏切られたが、とても似合っていてかわいかった。
「拓海さん、駐車場に車をとめてあるから来てください」
「え?車で行くの?」
「そうですよ。星を見に行くって言ったじゃないですか」
穂乃花が乗ってきたのは大型SUVで、小柄な彼女には似つかわしくないゴツい車だった。
「実家からパパの車を借りてきたので、ぶつけないようにしないと」
「穂乃花、プラネタリウムに行くんじゃないのか?」
「プラネタリウムもいいけど、実際の星を拓海さんに見せたくて」
また穂乃花にしてやられたみたいだ。
まさか車で星を見に行くなんて想像もしてなかった。
「プラネタリウムに行くなんて、一言も言ってなかったじゃないですか笑」
「デートで星を見に行くって言われて、山に行くなんて普通想像しないって」
穂乃花は大学のときに天文部だったそうで、明かりの少ない山で見る星空に魅了されたらしい。
「でも女子が一人で暗い山に入るのって怖いじゃないですか」
「なるほど、俺は用心棒といったところか」
「拓海さんなら、おそわれる心配もなさそうですしね笑」
やっぱり童貞だと思って侮られている気がする。
高速道路に乗ってしばらく走ると景色も自然豊かになっていき、慣れた感じで大型SUVを走らせていた穂乃花がインターを降りると、地元の小さなスーパーに立ち寄った。
カップ麺やおにぎり、お菓子を買い込むと、さらに山の中に入っていってキャンプ場に着いた。
「まさかテントまで張るのか?」
「そこまで本格的にしませんよ笑。いいとこ車中泊ですね」
辺りが暗くなってくると、穂乃花がアウトドア用の小さなコンロにケトルを乗せてお湯を沸かしはじめた。
基本、インドア派の俺には手伝えることもなく、テキパキと用意する穂乃花を見ているだけだった。
「穂乃花って、最初は本当にお嬢様なんだって思ってたけど、ぜんぜん違うんだな笑」
「友達にもよく言われますよ。見かけと中身がぜんぜん違うって」
「そこが穂乃花の魅力なんじゃないかな。会社でもどんどん素を出していけばいいと思うよ」
「じゃあ、もっと拓海さんにいたずらしちゃおっかな?」
「なんで標的が俺一択なんだよ」
「だって、拓海さんが困ってる顔って、かわいいんだもん」
穂乃花の話はどこまで本気なのか、まったくわからなかった。
お湯が沸くとカップ麺を作って食べたのだが、ちょっと肌寒い山の中で食べるとものすごくうまかった。
「空気がうまいからかな、いつもと同じカップ麺なのに、めちゃくちゃうまく感じる」
「でしょ?この味を拓海さんにも味わってほしかったんです」
食後に穂乃花がドリップパックで煎れてくれたコーヒーも、今まで飲んだコーヒーで一番おいしかった。
すっかり辺りが暗くなると大分気温も下がって来て、穂乃花が社長のお古のダウンを貸してくれた。
「今日は月が出ないから、星がよく見えるんですよ」
月の明かりでも小さな星が見えなくなるので、月が出ない新月の日は多くの星が見えるらしい。
穂乃花と一緒にキャンプ場の芝生公園に寝転がると、今まで見たことがないほどのたくさんの星々が見えた。
「うわぁ…すごいな」
「でしょ?これに比べたら、プラネタリウムなんてつまらないですよ」
穂乃花が一生懸命、星座や星の名前を教えてくれるのだが、どれがどれやらまったくわからなかった。
星座は北斗七星しかわからないけど、満天の星を見ているだけで飽きることがなかった。
「ここって、夏になったら天の川もきれいに見えるんですよ」
「へえ、すごいな。天の川も見てみたいな」
「じゃあ、夏になったらまた来ましょうね」
ずいぶん先のデートまで予約してしまった気がするが、実現するかどうかわからないと思った。
穂乃花は社長の娘で美人でかわいくて、俺にはどうも高嶺の花に思えてしまうからだ。
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