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体験談(約 64 分で読了)

【高評価】引きこもりで登校拒否だった俺が、マニアックな性癖になった理由。高校2年、彼女と引きこもった5日間。(1/7ページ目)

投稿:2020-10-09 03:15:34

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引きこもり◆JVJUlSg(埼玉県/20代)

部屋のドアの内側に錠前を取り付け、食料と飲料を大量に調達。

リサイクルショップで購入してきた小さな冷蔵庫を設置して、1階の台所から電子レンジと電気ポットを持ってきた。

ゴミ箱はフタ付きのポリバケツ、トイレ用には風呂場の洗面器。ゴミ袋にトイレットペーパー、そして歯磨きセットにフェイスタオル。

お菓子、TVゲーム、トランプ等々。とにかく、部屋から1歩も出ずに数日間の生活が可能な準備をして彼女を待った。

そうそう、練炭と着火材にライターもある。

高校2年のゴールデンウィークに、俺は紗理との命を賭けた長期戦を決行した。

それは、二人の未来のために・・・。

(注意)

塗ったり食べたりの行為は無いのでスカトロタグを付けていませんが、それに近い行為はありますのでご注意下さい。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

中2の春から付き合ってた同級生の優衣が中3の夏休みに死んだ。原因は喘息の発作。

いきなりの重い話しで本当に申し訳ない。

最後に彼女と会った時は喧嘩。俺が他の女子と仲良くしてたのが気に入らないというヤキモチからの他愛もない喧嘩だった。

1ヶ月に1度は勃発する通常の喧嘩。この時だって普通にそう思ってた。

たしかに優衣は病弱で、結構な頻度で体調を崩していたけど、まさか死ぬなんて…。

5日くらい電話もメールの返信も無くて、さすがにちょっと心配になって家に行ったら出てきた母親からそう告げられた。

その時にどんな会話をしたかなんて記憶から消失。ただ、目の前の風景がグニャ~っと歪んで倒れそうになったのだけ覚えてる。

涙は出なくて、これは夢なんだろうと思いながら呆然と帰宅して部屋に入って座った。

手には、読んで欲しいと母親から渡された優衣の日記。それに目を通し始めたら、大粒の涙が滝のように流れて止まらなかった。

俺と遊んだ日も、そして何も無かった日常も、どんな日だって俺とのことが書いてある。まるで俺に送る手紙のような日記だった。

最後に会った喧嘩をした日。その日で優衣の日記は終わってた。

「またヤキモチで怒っちゃった。ちょっと反省だけど、大好きなんだから仕方なし!早くゴメンなさいしてこーい。」

優衣の可愛い文字でそう書いてあるページに向かい、号泣しながら何度も何度も謝った。

自分で言うのもアレだが、それなりに勉強もスポーツも出来た俺は、友達も沢山いて彼女もいての順風満帆な学校生活を送ってた。

ファーストキスも初体験も済ませ、最高の思春期と言っても過言じゃなかったと思う。

しかし、そんな楽しい生活は激変した。

詳しく状況を聞いていないので、何が切っ掛けで喘息の発作が出たのかは分からない。

けど当時の俺は、自分の軽率な行動が優衣の死を招いてしまったと考えて、涙と震えが止まらなかった。

取り返しのつかない後悔、恐怖するほどの重い責任、そして、2度と彼女とは会えないという覚めない悪夢のような現実と絶望。

常に夢と現実との狭間にいるような、靄がかった世界に俺の心は存在してた。

食事も睡眠も、取っているのか取っていないのかを意識してないような状態で、部屋に引きこもってボーッとしてる毎日。

夏休みが終わり2学期になってもそれは変わらずで、登校拒否生徒の1人になった。

もちろん性欲なんて全く無し。15才の若さにして不能になってる俺がいた。

でも人間の体は不思議なもんで、性欲が無くても溜まったモノを排出しようと考えるらしい。とりあえず俺はそうだった。

たまに優衣とエッチをしてる夢を見るんだよ。その夢では死とか悲しみは感じなくて、とにかく興奮しながらエッチをしてる。

起きると夢精しててパンツがベトベト。脳裏には夢で出会えた優衣の顔と体がハッキリと残っていて涙を流す。

きっと、脳ミソと体のバランスが噛み合ってなかったんだろうな。

そんな状態の俺を、親は強引に心療内科に連れて行った。でも全く効果なし。

よく分からない薬を処方されたが、飲む気もなければ飲んで何かが変わるとも思えない。

もっともらしい事を言ってる医者に、これを飲んだら優衣が帰ってくるのか?なんて心の中で反論してクスッと鼻で笑ってた。

少しも改善されない俺に、いよいよ諦めた親が言ってきた言葉。

「もういいから、でも絶対に死なないで。」

泣きながらこう言われた。

胸にズキッと響いてコクリと小さく頷いておいたが、同時に聞こえないレベルの小さな声で、もしかしたらゴメンとも呟いた。

死んでみるのもアリなんじゃないかって、そう考え始めてる俺がいたんだよ。

でも実際は、そんな勇気も無ければ親の涙が大きく心に残ってた。

ホントに申し訳ない話だが、何かの事故で両親が死んでくれたら俺も躊躇なく死ねるのになぁなんて本気で思ってた。

そのまま2学期が終わって3学期。本来なら受験生として最後の追い込みをしてる時期だけど、俺には全く関係のない話しだった。

もう月日なんかは気にしてなくて、テレビを眺めたりゲームをする毎日。そして、たまに優衣を思い出しては勝手に涙が溢れてきた。

卒業だとか進学なんて頭の片隅にも無かった俺。ところが親は、高校にだけは行って欲しいと必死に頼んできた。

「今さら行ける高校なんて無いだろうし、そもそも中学を卒業できねーだろ。」

そう答えていた俺に、ある日、母親が持ってきたのは高校のパンフレット。

卒業できるし今からでも行ける高校があると、それだけ言って部屋から出て行った。

溜め息をつきながらパンフをめくってみると、どうやら不登校や持病のある“わけアリ”生徒を受け入れてる学校らしい。

登校は週2回だけで他の日は自宅学習。慣れてきたら進学クラスに編入して大学を目指そう。・・・みたいな謳い文句だった。

さてと、どうしたもんか。

この頃になると、このままで良いわきゃないってのが頭の片隅にあった。しかし、じゃあどうすれば良いのかって答えが出ない。

そんな心境だった俺は、この時ほんの少しだけ前向きに頭が働いた。

そうだな、僅か3パーセント程度の微々たる前向きな気持ち。後は親を悲しませたくないってのが7パーセントくらい。残りは、別にどうでもいいって適当な気持ちかな。

俺を知っている奴も、死んだ優衣を知っている奴もいない学校。ここなら全てをリセットしてやり直せるかなぁ。

これが3パーセントの考えで、俺を動かしたのは親に対する気持ちが大きかったと思う。

入学試験は作文と面接だけだった。

そして合格でも不合格でも別にどちらでも構わなかった俺に、届いたのは合格通知。

こうして、不登校の引きこもりだった俺は高校生という新しい肩書きを手に入れた。

その高校、試験の時にも見ていて驚いたが、やはり入学式でも驚かされた。

男子も女子も茶髪や金髪、ピアスに化粧は当たり前で、永遠とスマホを弄ってる。

教師の話しなんて全く無視で、それに対して注意されることもない。

そうかと思えば真逆なのも沢山いた。もう見るからに引きこもりのコミュ症という感じで、ずっと下を向いて小さくなってる。

そんな環境は教室でも同じだった。

ホストみたいなチャラい男子連中とギャバ嬢みたいなケバい女子連中、そして暗い雰囲気を漂わせてる男女が混ざったクラス。

端から俺がどう見えてたか知らないし、状況なら俺も引きこもりなんだが、この二極のどちらの連中とも仲良くなれる気がしなかった。

こいつらと比べれば俺は全然普通の中間層で、まだまだマトモな人間。

まるで見下すようにこう感じていたが、この後すぐに自分では気付けていなかった症状を突き付けられることになった。

クラスを観察していたら、不意に女子からの甘ったるい声と香水の匂い。

「ねえ~アンタもカラオケいくぅ?」

茶髪にピアス、色とりどりのネイルを施した指に睫毛ビヨーンのギャル系女子が、なぜだか俺をカラオケに誘ってきた。

カラオケ・・・最後に行ったのは優衣と2人で、もう1年近く前になる。

歌には全く自信は無いが、クラスに溶け込むためには無理をしてでも付き合ったほうが良いに決まってると判断。

一応言っておくが、もともと俺ってコミュ能力はそれなりにあるほうね。

ただ、返事をしようとした瞬間に優衣の顔が浮かんだんだよ。最後に会った、ヤキモチを妬いて怒ってる険しい表情。

「・・・ご、ごめん。今回は遠慮しとく。」

一気に震えと悲しみが込み上げてきて、それだけ言うのがやっと。カラオケの誘いを断りながら、頭の中で優衣に謝ってた。

もう数ヶ月間、女子とは話してない。だから自分に宿っている病的な心理状態を把握していなかった。

男子と話すのは何の問題も無いんだが、女子と会話しようとすると優衣の怒った顔が浮かんでしまって上手く話せない。

そのうち治ると信じ、とりあえずは女子を“ただの人間”として見るようにしようと自分に言い聞かせた。

ある意味じゃ幸いなことに、タイプが二極化しているこの学校。そのどちらにも属さなかった俺は、誰かと会話する機会が少なかった。

週に2回の登校日。

その度にクラスの生徒は減っていった。どこからか転入してくる奴もいたが、来なくなる割合のほうが断然多い。

授業はホストとギャバ嬢のスマホ弄りとお喋りで完全崩壊。それを一切注意せずに、課題の復習と授業を淡々と進める教師という状況。

学校周辺の店は全て出禁。パトカーが来て授業中に連行されていった奴もいた。

「学校内での喫煙は禁止!」

こんな注意書きが貼ってある学校ってそうそう無いと思うぞ。外ならいいのか?(笑)

そんな無茶苦茶な学校の中で、ちゃんと課題をやって授業を受けてる俺がいた。

他にやることも無かったし、何かに集中している間は優衣を思い出さなかったから。

そして、1人の気になる女子生徒がいた。

当然ながら恋愛感情じゃなく、純粋に気になる1人の人間。名前は“樋口紗理”。

こんな学校なのに、普通に真面目なんだよ。暗いんじゃなくて、生徒会なんかに入っちゃいそうな優等生みたいな外見。

この学校に来ているのは、不登校か警察に厄介になった過去があるワケあり生徒ばかり。しかし彼女は、そのどちらとも思えない。

黒髪のロングで清潔感があって、制服もスカート丈も普通だしネイルもしてない。

美人というか可愛いというか、とにかくこの学校には似つかわしくない雰囲気。

俺と同じで、どちらのグループにも属してないので孤独なんだが、それを気にせずに我が道を進んでるという印象。

そして、ほんの少し垂れた大きな力強い目が優衣にソックリだった。

どうしてこんな子がこの学校に来てるんだろうかと、すっごい疑問と好奇心。

会話は無かったが、登校日に樋口紗理を見るのが楽しみになった。

もしかしたら不登校になっているかもという不安からの、彼女を見つけた時の安堵感が堪らなく嬉しかった。

繰り返すが恋愛感情じゃない。何だろう、自分と同じタイプだと勝手に思い込み、前向きになるパワーを貰っている感じだろうか。

そんなこんなで2学期。

この学校には夏休みというモノが無く、あるのは1週間程度の盆休み。

その休み明けの登校日に、俺を含めた数名の生徒が教師から呼び出された。その中には樋口紗理の名前もあった。

放課後、集められた俺たちが指導室で言われたのは、やる気が出たなら進学クラスに移らないかという内容。

どうやら、真面目に課題をやって登校している生徒にそれを促しているらしい。

進学クラスは週5日の登校で、普通の高校と同じように授業とテストがある。

まぁそれが高校として当たり前なんだが、週2の登校だけをしている俺たちからすれば結構な高いハードルになる。

親とよく話し合って決めるようにと言われ、その日は解散になった。

勉強をしたくて真面目にやってるわけじゃないので、別にこのままでも構わない。

そんな事を考えていたら、下駄箱で樋口紗理と一緒になった。

この時になって気付いたんだが、かなりキツめの香水臭。クラスのギャル系女子なら理解できるが彼女の印象とは違った匂い。

やっぱりこの人も同じ類なのかと残念な気持ちになっていたら、目が合ってしまい思わず軽く頭を下げた。

すると彼女からこんな質問。

「どうしてキミはこの学校に来たの?ぜんぜん普通に見えるけど…。」

少しだけ低い普通の女子の声。ただ、言い方が冷淡というか機械的というか、とにかく無表情で感情が込もってない。

そして驚いたことに、その質問は俺が彼女に抱いていた疑問とソックリそのまま。

「え?そ、それは……中3の時に引きこもって不登校になったからかな。」

頭の斜め上では、今にも怒り出しそうな表情で優衣がジッと俺を睨んでる。

大丈夫だよ、心配いらないよ、ちょっと話してるだけで仲良くなんかしないよと、頭の中で必死に言い訳してた。

「……私も同じだよ。でも、キミって不登校になるタイプには見えないけどね。」

相変わらずの機械的な口調。もっと好感が持てる喋り方をすれば良いのにと思った。

この学校は奇抜な外見をした奴らが多いから目立たないけど、普通の学校ならモテモテだろうと思われる容姿が勿体ない。

「樋口…さんだよね?俺から見た樋口さんだって同じだよ、不登校には見えないな。」

睨んでる優衣を意識して、俺も同じように機械的な喋り方で返した。

「……男性恐怖症なのよ私。それが原因で不登校になったの。」

言う前にフッと軽く鼻で笑ったその顔は、無表情とは違ってどことなく寂しげな感じ。

・・・男性恐怖症?そうだな、ある意味じゃ俺も似たようなもんだよな。

「俺は女性恐怖症。なんか気が合うね。」

仲良くなりたいとか口説こうとか、そんな意味は全く無い自然と出た言葉。

その言葉に樋口は少し驚いた顔をしたが、すぐに表情を戻した。

「気が合う?……そうね、ある意味そうかもしれないね。」

優衣は怒っていなかった。

当時から、優衣は俺の未練や罪悪感が作り出してる幻影だってのは理解してた。でも、消えないもんは消えないんだから仕方ない。

今になって分析できるが、彼女が男性恐怖症だと聞いて深層心理から罪悪感が薄れたんだと思う。それなら優衣は怒らないってね。

でも、その時はそれが分からなくて、彼女を特別な存在だと思った。優衣が怒らない特別な女子、男性恐怖症の樋口紗理。

この日を境に彼女と話すようになった。

2人とも進学クラスに移り、週5の登校になって普通の高校と同じように授業。

中3の勉強が抜けている俺と違って彼女は不登校中も勉強をしていたようで、話すといっても勉強を教えてもらう感じ。

そして相変わらず、機械的な口調で無表情。たまに表情を変えるのは、あまりにも俺が勉強を理解しないとき。

「わざと?それともアホなの?不登校じゃなくても結果は同じだったんじゃない?」

恐ろしく冷たい表情をされての嫌味。こんな感じの嫌味を散々ぱら言われた。

溜め息をつく樋口。しかし彼女は、俺が理解するまで丁寧に教えてくれた。もともと勉強が出来て面倒見の良いタイプなんだろう。

じゃあ何が原因で不登校に?何が理由で男性恐怖症になったんだ?

疑問は膨れるが、それは互いに聞かないのが暗黙の約束。彼女も聞いてこなかったし、俺も気にしないように振る舞ってた。

特に何の進展もないまま正月休み。

親戚が集まる会があるんだが、不登校だった俺はバツが悪いので不参加。昼間、1人でゴロゴロしながら正月番組を観てた。

すると携帯に樋口からのメール。一応は交換したけど、それまでのやり取りは数回ぐらい。しかも彼女からなんて珍しい。

「とっても重要な事があるんだけど、今から出てこれない?断ったら殴るわよ。」

こんな強引な誘われ方をして、飛び起きるように焦ってOKの返信。待ち合わせ場所を決め、すぐに準備して向かった。

重要な事って何だろうか。

感じているドキドキには色々な意味があり、浮かんでる優衣の表情が険しくなる。

違う、そうじゃない、そういう意味のドキドキじゃないんだよ優衣。わかってくれよ。

そう呟きながら待ち合わせ場所の駅に到着。樋口は先に着いていて、正月なのにも関わらず制服姿で不機嫌そう。

「……よし、じゃあ行きましょ。」

着くや否や、樋口は着いて来いと言わんばかりに前を歩き始めた。どこに行くのかも、重要の意味も分からないまま後ろを歩く俺。

「私ね、今年から変わろうと決心したの。でもね、冬服が無いことに気付いたのよ。」

前を歩きながらブツブツと文句のように言ってる樋口。変わろうと思ったのは前向きで良いとは思うが、服との関係は?

「当然よね、去年の冬は引き込もってたんだから冬服があるハズないのよ。」

……だ、だからそれが何?なにやら1人で納得してる感じだけど全く意味不明。

「わかる?これって凄く重要な事よね。」

・・・わ、わからん。

俺も引き込もってたけど、ジーパンと厚手の上着でもあれば冬服なんて平気じゃん。

重要な事ってそれなの?と思いつつ、連れられて入ったのは駅ビルにあるレディースブランドのショップだった。

「・・・いいのをGETしたら食事ぐらい奢るから、死ぬ気でいきなさいよ?」

そう言って樋口が向かった先は、とんでもない人だかりが出来てるコーナー。ワゴンには福袋、そして御一人様1点限りのポップ。

まさか?と思ったが、そのまさかだった。

樋口は女性の人だかりの中に突入。釣られて俺も突入。揉みくちゃにされながら、なんとか1つの福袋を購入できた。

「う~ん……まぁまぁの戦利品ね。」

場所は海辺の公園。

まぁまぁと言う割には樋口の表情は嬉しそう。そんな顔を可愛いと思った俺の前方には、優衣の怒った顔が浮かんでる。

「そ、それは良かったじゃん。俺も頑張った甲斐があったよ。つか、メシ奢れよ?」

心の中で優衣に謝りなが言えたセリフだった。体には震えを感じてる。

「キミさぁ、女性恐怖症の割には平気だったね。あんな女子だらけの中で。」

ドキッとして何も答えられなかった。俺が見えてる優衣の話しはしたくない、誰にも…。

「まぁいいけどね。そんなことよりもっと重要なこと。……私と付き合ってみない?」

まるで微弱な風が吹くようにサラッと言われた。それは聞き間違いかと思うほどに。

付き合いたい、樋口と付き合ってみたい。

そう思った瞬間に、優衣は悲しそうな表情に変わった。いつもみたいに怒ってるんじゃなくて今にも泣きそうな顔。

「・・・ゴメン、無理だよ。付き合いたいけど絶対に無理になる……ごめん。」

抑えきれない色々な感情で涙が溢れてきた。どうすればいい、何が正しい選択なんだ。

「そんなに重く考えないで。互いの病気を克服するために付き合おうってだけ。もし無理だったら二人で死にましょ、どう?」

重く考えずに無理だったら死ぬ。

凄く矛盾してるようだけど、それが当然のように樋口は簡単に言ってのけた。

一応だけど絶対にダメだぞ?死ぬなんて軽々しく言ったり簡単に考えたら。

でもこの時の俺には、これが救いの言葉になった。無理だったら樋口と二人で死ねる、それも悪くないなぁなんてな。

「・・・わかった、付き合おう。」

こうして女性恐怖症の俺と、男性恐怖症の樋口は付き合うことになった。普通に考えたら有り得ないカップルの誕生。(笑)

樋口の本音は知らないが、建前上は互いの状態を克服するための付き合い。

カップルらしい事と言えば、樋口を名前で呼ぶことに決められたくらい。アイツは俺のことをキミって呼ぶけど。

二人で一緒にいても、手も繋がなければ当然ながらキスもしないカップル。でも、優衣はずっと泣いてる。泣きながら俺を見てる。

寝られない日々が続いたが、それでも優衣に謝り続けながら付き合いを続けた。

しかしそれも3ヶ月で限界。

学年が上がって4月。俺は紗理に別れを告げようと決心した。もう無理だと、俺は勝手に死ぬから気にしないでくれと。

「そっか。じゃあ最後に、キミが女性恐怖症になった理由を教えて欲しいんだけど。」

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