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体験談(約 33 分で読了)

【名作】神に嫁いだ修道女に忘れていた女の喜びを思い出させたら、神を捨ててボクのもとへとやってきた(2/5ページ目)

投稿:2019-06-16 12:53:00

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本文(2/5ページ目)

翌朝、中央駅まで送ってもらって、列車に揺られること二時間。

不安でいっぱいの二時間だった。

そして、そして。

着いてみたら、何もない田舎町だった。

駅舎の前に広がる一面のブドウ畑。

スマホの電波のつながりも悪い。

WiFiのあるお店なんかも期待できそうにない。

大きくため息をひとつ。

それから、気を取り直すと藤川さんにもらった地図を頼りに目的地へと急いだ。

舗装されていない道を歩いたので、ピカピカに磨き上げた靴が埃塗れになった。

踏んだり蹴ったりだ。

そして、漸く到着。

想像していたより遥かに小さめの工場だった。

「ボンジョルノ!」

付け焼刃で覚えた挨拶を交わす。

ツルッ禿のイタリア人が出てきて、ハグされる。

おっさんと抱き合っても何もうれしくない。

ボクは、技術部の石倉部長を思い出した。

試練は続く。

住まいは研修先が用意してくれていた。

土壁が剥き出しのアパートの一室だった。

台所は一応ついているが、バスタブがない。

シャワーだけだ。

大家さんと身振り手振りでようやくカギを受け取る。

いろいろな手続きをするうちに陽が翳る。

すると、何もない街に、漸く人が集まってきた。

夕方になると町の中央通りにどこからともなく人が集まってくるのだ。

チェントロというらしい。

ボクは中トロの方が好きだ。

そこで知り合い同士が集まって、永遠にくっちゃべっている。

そうか、これがイタリア流か。

少しだけ異国情緒に浸る。

だが、翌日からの研修初日に備え、ボクは場末のレストランで質素な夕食を済ませると早めに寝床に就いた。

研修は面白かった。

英語はできないが、イタリア語はもっとできない。

身振り手振りでコミュニケーションを図る。

言葉は通じなくてもイタリア人は陽気で、すぐに打ち解けた。

グラッツェとプレーゴとペルファボーレ。

これだけでも覚えてきてよかった。

あっという間に一週間が過ぎて、週末を迎えた。

「週末には、広場でフリーマーケットをやってるよ」

そう教えられて、早起きをする。

よくわかったな。

フリーマーケット…。

タダなのかと思ったら、蚤の市のことだった。

石畳の広場では、採れ立ての野菜や様々な雑貨を売る市場が開かれていた。

物珍しさも手伝って、隅から隅まで見学して歩いた。

すると、市場の片隅で、教会のシスターたちが何かを売っていた。

普段なら、じっくり見ることなどない筈なのに、ボクの目はそこで止まった。

シスターたちの中に、黒い前髪を垂らした東洋人の女性が一人いたからだった。

シスターたちは、お約束のように黒をベースとして、肩から胸までが白のトゥニカを身に纏っていた。

更に黒のチュニックを羽織り、黒いヴェールに白いバンドーという出で立ちだった。

絵に描いたようなシスター姿だった。

首からは大きめのロザリオをぶら下げている。

ハロウィンのコスプレでしか見たことがなかったので、本物を見てなんだか少し萌えた。

東洋人と言っても、日本人とは限らない。

韓国人かもしれないし、中国人かもしれない。

けれども、この町で東洋人はボクと彼女だけのような気がして、見入っていた。

暫く見ていると、シスターたちは寄木細工の木箱を売っているようだった。

「あの…、日本の方ですか?」

どこの国の人かわからないのに、ボクは思わず東洋人のシスターに日本語で話しかけていた。

すると、彼女はニッコリと笑い短く答えた。

「はい」

日本人だ!

ボクの心は躍った。

そのとき、別のシスターが彼女を呼び、何かを話しかけた。

「いま、何て呼ばれたんですか?」

すると彼女は少し恥ずかしそうに答えた。

「ソレッラ・チリエージャです」

ボクが怪訝そうな顔をすると、彼女は教えてくれた。

「ソレッラは、シスターのことなんです」

「あぁ…、それで、チリ…?」

「チリエージャです」

「その、チリエージャは?」

尋ねると、彼女は今度は照れ臭そうに言った。

「イタリア語で、サクランボって言う意味なんです」

ボクがただ頷いていると、彼女は続けた。

「私、本名が”桜”って言うんです」

「はい」

「でも、サクラってイタリア語でそのまま日本語で発音すると、”神聖な”っていう意味なので恐れ多くて…」

「へぇ」

「ですから、桜の木をイタリア語にしようとしたら…」

「したら?」

「チリエージョといって、これは女性の名前に聞こえないらしいんです」

ちょっと何言ってんだか、わかんない…。

どこかの漫才師のネタが思い浮かんだが、口には出さずにいた。

「やだ、私ったら」

饒舌になっている自分に気づき、桜さんは口をつぐんだ。

けれども、暫くすると、再び口を開いてくれた。

そして、彼女たちがどのようにして寄木細工の小箱を売っているのかを教えてくれた。

「木片は、近所で家具を作っている工場で余ったものを無償でもらってるんです」

ボクが世話になっている仕入れ先の工場のことだ。

シスターたちは、それを木製の小箱に加工して、バザーのように蚤の市で売っているのだそうだ。

ひとしきりしゃべってから、桜さんは言った。

「日本語で話すの、久しぶりなんです」

そして、言い訳をするように言った。

「普段は、こんなにおしゃべりじゃないんです」

そう言って、少し目を伏せた。

その仕草が何だか可愛らしくて、ボクはひと目で彼女に興味が湧いた。

もっと話をしていたかった。

けれども、シスターたちはその日の小箱が売り切れると、修道院へと帰っていった。

「また、会えますか?」

帰り際に尋ねると、桜さんは曖昧な笑みを顔に浮かべ、胸の前で小さく手を振った。

修道院に身を置く彼女とは自由に会えるわけではないと知った。

シスターたちは、一日の殆どを院内で過ごし、ボクたちの住む下界との接点は限られていたのだった。

週に一度、修道院から木片を貰いに工場へやってきて、週末にはフリマで小箱を売る。

そのうちの一人が桜さんだった。

日本人はおろか、東洋人さえあまり見かけない異国の地で、彼女との接点はボクにとってオアシスだった。

最初は、シスターたちが効率よく木片を回収できるように集めておいた。

でも、直ぐに止めにした。

わざと木片を集めておかないで、彼女たちと一緒に集める作業をする。

その方が少しでも長い間、話ができるからだ。

限られた時間の中で、ボクは桜さんと日本語での会話を楽しんだ。

蚤の市にも毎週出かけ、そこでもボクたちは毎週のように会話を楽しんだ。

彼女たちにとって、男性と親密に話をするのは、実はご法度だった。

でも、シスターたちは皆、見て見ぬふりをしてくれた。

それぞれに、それぞれの事情と想いがあるようだった。

そのうちに、修道女見習いの彼女は月に一度、外出の許可を得られることがわかった。

「桜さん、今度の外出日、どこかへ遊びに行きませんか?」

けれども、彼女は力なく首を横に振った。

男性と外でデートをするのは流石に支障がある。

そう言って、下唇を噛んだ。

「じゃあ、聖書の話を聞かせてもらえませんか?」

「え?」

「聖書の話をしにボクのところへ来てくれませんか?」

そう言うと、彼女は目を輝かせ、自分を納得させるように小さく何度も頷いた

そうして、彼女は月に一度、ボクに会って聖書の話を聞かせてくれるようになった。

最初は、バールと呼ばれる喫茶店で会った。

けれども、東洋人というだけでも目立つので、次からはボクの住むアパートに来てもらった。

創世記に始まる旧約聖書。

聖書の話を聞かせてもらいながら、ボクは桜さんの顔をずっと見つめていた。

回を重ねる毎に、ボクたちはお互いの身の上を語り合うようになった。

桜さんの話によると、大好きだった男性に捨てられて出家したという。

修道院に入るのも出家というのかわからなかったけれど。

仏門だけかと思っていた。

修道院には日本で入ったが、煩悩を断ち切れずにいた。

そこで頼み込んで、日本から離れられるようにしてもらったという。

こんなに綺麗な人を捨てるなんて、何て罰当たりな。

どんなヤツなんだ、そいつは。

天罰が下ればいいのに。

そう思った。

けれども、それがあったから、ボクは今こうして桜さんと出会うことができている。

信心深くはないけれど、神さまに感謝。

複雑な思いが心を過ぎる。 

嘗ての桜さんを知るカレシへの嫉妬心かもしれなかった。

何度かうちで会った後のことだった。

帰り際にボクは、彼女をあすなろ抱きにした。

「いけないわ…」

半ば予期していたに違いないけれど、彼女は言った。

そしてボクも、それを予期していたかのように、腕に少し力を入れた。

桜さんは抗わなかった。

彼女の手が優しくボクの手の甲を覆う。

そこで、手の位置を少しずらして服の上からおっぱいに触れた。

その瞬間だった。

ハッとわれに返った桜さん。

「もう、行かないと…」

桜さんは優しくボクの腕を振りほどくと言った。

そして、自ら扉を開けると、部屋を出て行った。

今度はボクが我に返った。

そして、後悔した。

焦ってしまった。

タメ口になって距離が縮まったと、勝手に舞い上がってしまった。

もう来てくれないかもしれない。

そう思った瞬間、ボクはそれまでに感じたことのない締め付けを胸に感じた。

その週、桜さんが木片集めに工場を訪れたときも、ボクたちはぎこちなかった。

彼女は目を見てくれないし、話しかけても素っ気無い。

だから、彼女の翌月の外出日まで、ボクは不安でたまらなかった。

今日も来てくれるのだろうか。

そんな日に限って時間の流れが途轍もなく遅い。

そして、桜さんがやってくるいつもの時間になった。

彼女は現れない。

五分、十分と約束の時間が過ぎる。

シスターたちは携帯電話を持っていないので、連絡もできない。

その時だった。

玄関の呼び鈴が遠慮がちに音を立てた。

「ごめんなさい。出がけにマザーに呼び止められてしまって」

そう言いながら、入り口のマットの上に脱いだ靴を揃え、部屋に入ってきた。

ボクは呆然として、黙ったまま彼女を見つめていた。

「どうしたの?」

「もう来てくれないかと思った」

そう言うと、桜さんは小さくフッと笑うとボクの頬に手を当てて言った。

「バカね」

プラトニック以上のものを求めるのはやめよう。

桜さんを失う恐怖に駆られ、そう決意していた。

その日、彼女の姿を再びアパートで見るまでは。

それなのに、彼女の顔を見て、閉ざされた空間に二人きり…。

ボクは自然と彼女を正面から抱きしめていた。

「ハグだけだからね」

そう言われても、ハグだけで留まる訳がなかった。

ボクの心の暴走はもう止められなかった。

それは彼女も同じだった。

見詰め合って、唇を重ねる。

桜さんは抗わなかった。

けれども桜さんの豊かな胸に手を伸ばした瞬間、彼女は言った。

「神に嫁いだ身だから…、ごめんなさい」

そ、そんなぁ…。

心の中でそう思ったが、ボクにはそれ以上迫る勇気がなかった。

無理を言って、桜さんと会えなくなることの方が怖かった。

それまでのボクだったら、一か八かで押していただろう。

でも、そのときはできなかった。

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(2020年05月28日)

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