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タイトル(約 33 分で読了)

【殿堂入り】【超高評価】
神に嫁いだ修道女に忘れていた女の喜びを思い出させたら、神を捨ててボクのもとへとやってきた(1/5ページ目)

投稿:2019-06-16 12:53:00

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ショウ(20代)

入社から三年。

今や伝説の営業マンになりつつある田中さんの指導の下、瞬間風速でボクは営業成績トップの座を辛うじて手に入れた。

会社の営業成績トップグループの中でボクは最年少。

コンプライアンスも守っている。

ズルもしていない。

とは言え、田中さんのお蔭で得られている売り上げも実は少なくない。

正直なところ、内心忸怩たる思いもなくはないが、先輩の恩恵にありがたく感謝。

そんなわけで、社長直々にご褒美をいただくことになった。

先輩の話では、ご褒美は毎年違うらしい。

社長室に呼ばれ、秘書の田之倉さんに案内される。

ふぅん、社長になるとこんな美人が秘書につくんだ。

そんな風に心の中で思いながら、社長の前では神妙にしてみせる。

有難いお祝いの言葉のあと、大きく『目録』と書かれたご祝儀袋を貰った。

おぉ、ちゃんとあわじ結びになっている。

って、当たり前か。

だが、そんなことも知らなかったボクに営業のイロハを教えてくれたのが、指導員の田中さんだった。

それにしても…。

金一封じゃないのか…。

そう思ったが、贅沢を言ってはいけない。

有難く頂戴しよう。

まぁ、金一封だとしても、現金で渡されることはないだろう。

今の時代、全部銀行振込みだ。

「おぉ、ついにやったな」

席に戻ると田中さんからの軽い膝蹴りを食らいながら、営業部の荒っぽい祝福を受けた。

先輩たちも過去に表彰を受けていたが、ご褒美が出るのは初めてトップになったときだけらしい。

それで、それで、肝心のご褒美はというと…。

…半年間のイタリア研修だった。

旅行ではなく、研修というところが会社のご褒美だ。

ボクの勤める会社では、仕入先との提携で、年に一度お互いの社員を交換で受け入れているらしい。

部署はさまざまだ。

ただ、これまでボクのような若輩者が選ばれたことはないという。

そうすることにどれだけの意味があるのかはわからないが、そういう制度のようだ。

海外経験などゼロに等しいボクには、どちらかというとありがた迷惑なご褒美だ。

だが、仕方がない。

何事も経験だ。

行けば行ったで何かいいことがあるかもしれない。

そう思いなおして、準備を始めた。

だが、それからが大変だった。

業務の引継ぎ。

渡航の準備。

二つを同時進行で慌しく済ませる。

バタバタだ。

この忙しさは、本当にご褒美なのか?

イジメじゃないの?

そうゴチている暇もないほど、猛烈に忙しかった。

そして、気がついたときにはもう空の上だった。

渡航準備と言っても会社がしてくれることは限られている。

殆ど自力だ。

通常業務を終えてから、現地で必要となる最低限の語学研修を受ける。

「グラッツェとプレーゴとペルファボーレ」

「?」

「この三つさえ覚えておけば、イタリアでは何とかなるわ」

「そんな乱暴な!」

幾らなんでもそれはないだろう。

会社で通訳と調達のサポートを務めているクラウディアさんの指南はアバウトだった。

流石、ラテンの血。

研修先の仕入れ先企業との調整はやってくれたが、あとは自分で何とかしろと人事には言われた。

「現地では、駐在の人が空港まで迎えに来てくれるわ」

「それだけですか?」

「それだけです」

「そんな…」

「これも研修の一環なので…」

クラウディアさんはそんなボクを気の毒がってくれたが、それ以上のことはするなとの指示を受けているらしい。

やっぱり、イジメ?

こんなことなら、ご褒美なんかもらわない方がよかった…。

本気で後悔し始めた。

そんなボクを慰めるように総務の島田さんが言った。

「飛行機のチケットはビジネスクラスですよ」

ビジネス?

エコノミーにも殆ど乗ったことがないのに?

うーん。

ちょっとだけ、テンションが上がる。

こんなことでもなければ、ボクたち下っ端がビジネスクラスに乗ることなんてない。

喜ぶべきか?

喜ぶべきだよな…。

あぁ、でも言葉もおぼつかないのに…。

複雑な思いに駆られながらも搭乗の日はやってきた。

そんな気分ではいたが、飛行機に乗り込んで再びテンションが少し上がった。

機内では、CAさんごとに受け持ちの座席があるらしい。

美人のCAさんの受け持ちパートでラッキー!

胸のネームプレートには、H. FUJIKAWAという文字が刻まれている。

そう言えば、現地支社でボクを出迎えてくれることになっているのも藤川さんだ。

ラッキーネームならいいのに。

そんなことを思った。

ボクは気を取り直し、一生に一度かもしれないビジネスクラスを楽しむことにした。

「お飲み物は如何ですか?」

美人に差し出されたトレイを見ると、シャンパンとオレンジジュースの入ったグラスが並んでいた。

ここは、シャンパンでしょ。

子供じゃないんだから。

今頃、みんなは仕事をしてるんだろうなぁ。

営業時間中にアルコールを口にするホンの少しのささやかな喜び。

乗り心地は悪くない。

悪くないどころか、頗る快適だ。

隣の席と仕切りがあるのがいい。

漫画喫茶みたいだけど。

ボン、ポン、ポンと機内に電子音が響き、身体にGがかかる。

テイクオフ。

少ない語彙の中から横文字の単語を選んで心の中で囁く。

口にしてしまったら、それこそ田舎者だ。

離陸して直ぐに機内食。

離陸前のシャンパンが効いている。

それでもボクは、更にビールを頼む。

うーん、大人の海外旅行。

もとい、短期研修か。

柄にもなく食後酒まで頼んでしまった。

ところが、それが仇となった。

食事を終えたボクは、猛烈な睡魔に襲われた。

だめだ…。

ロードショー前の映画が見られるはずだ…。

これからなのに…。

だが睡魔には勝てなかった。

気を失うように寝落ちした。

そして、そのまま爆睡。

渡航準備と引継ぎで、満足に寝ていなかった。

そのツケが回ってきた。

一服盛られたように、ボクは夢の中へと落ちていった。

目を覚ますと、機内は既にザワつき始めていた。

「当機は間もなく着陸態勢に入ります」

アナウンスに飛び起きる。

「えっ???」

しまった。

映画も見ていないし、朝食も食ってない。

いつの間にかブランケットが掛けられていた。

それがいっそう睡魔に力添えしていた。

フルフラットになる筈なのに、椅子のまま長時間眠ったので、身体の節々が痛い。

これではエコノミーと同じだ。

「座席とテーブルの位置を元に戻し、シートベルトをお締めください」

再び機内アナウンスが流れた。

おい、おい、どうすればいいんだ…。

せめて顔だけでも洗いたい。

けれども、トイレは生憎混雑している。

踏んだり蹴ったりだ。

ガッカリしていると、美人のCAさんがお絞りを持ってきてくれた。

「税関を出て左に真っ直ぐ進むと、空港の駐車場に繋がるエレベーターがありますよ」

何の話をしているのか、咄嗟にはわからなかった。

だが、現地支社のスタッフとの待ち合わせ場所が駐車場だったことを思い出した。

会社の人が連絡しておいてくれたのだろうか。

ビジネスクラスは、そんなサービスまでやってくれるのか。

ボクはただ感心していた。

そのうち、どんどん高度が下がっているのがわかった。

窓の外を見ると、地面がどんどん迫ってくる。

ドンと軽い衝撃を受けて着陸すると、いよいよ異国の地に着いたのだと感慨深かった。

シートベルト着用のサインが消えると同時に、機内の乗客が一斉に立ち上がる。

慌しく手荷物を手にし、美人のお姉さんに黙って会釈をしながら飛行機を降りた。

そこは将に異国の土地だった。

空港内の表示板を見てもよく解らない。

取り敢えず、ボクは人の流れに身を任せた。

入国ゲートは黒山の人だかりだった。

そうか、これでみんな急いでいたのか。

見よう見真似で自動ゲートをとおり、前の人に遅れないようについていく。

やがて、預け入れ荷物の受取所に辿り着く。

まぁ、ここはどうなっているのか察しがつく。

国内線でも同じだ。

暫くして、ターンテーブルが回りだした。

ボクの旅行カバンは随分早く出てきた。

だが、待て。

単独で動くのは危険だ。

しばらくその場で待って、他のビジネスマンらしき人の後に続いた。

「ドガーナ?」

表示板をみてもよくわからない。

カスタムと併記されているので、きっと税関のことだろう。

空港職員に呼び止められることもなく、ボクはシレッと通関した。

さて、ここからだ。

駐車場…、駐車場…。

CAのお姉さんによると、ここを左だ。

信じていいのか?

怖々キャリーバッグを引きながら進む。

あった!

エレベーターだ!

何とか乗り込んでPと書かれたボタンを押す。

パーキングのPだ。

天性の営業センスで勘を働かせる。

って、誰でもそう思うか…。

古くてゆっくりなエレベーターが動き出す。

やがてエレベーターの扉が開き、藤川さんの姿を見つけた時には、心底ホッとした。

赤いフィアットで迎えに来てくれていた藤川さん。

「こいつは、前任の奥さんが乗ってたヤツを格安で譲ってもらったんだ」

そう言いながら、ボクの長旅を労ってくれた。

「もう一人来るから」

藤川さんはそう言いながら、ボクの大きいほうのキャリーバッグを天井の上のラックに乗せた。

「小さい車だから」

言い訳するでも説明するでもなく、藤川さんが独り言のように言う。

だが、誰だろう。

ボクの他に出張者がいるとは聞いていない。

研修先に一緒に行ってくれる人がいるなら心強い。

暫く待っていると、グリーンの制服を身に纏い、小さなキャリーバッグを引いたCAさんが姿を見せた。

「あっ!」

それは、機内でボクの座っていたエリアを担当してくれていた美人のお姉さんだった。

「家内のハルミです」

「えっ!?」

藤川さんに紹介されて、ボクは二人の顔を交互に見比べた。

「ずっと眠っていらっしゃったので、自己紹介できなくて…」

藤川さんの奥さんは、少しバツが悪そうに言った。

「そうか、聞きしに勝る豪傑だね」

藤川さんがそう言ったので、酒を飲みすぎたとは言い出せなくなってしまった。

ハルミさんも空気を読んで、黙っていてくれた。

藤川夫妻にはいろいろと親切にしてもらった。

ホテルまで送ってくれて、翌日の予定を丁寧に教えてくれた。

けれども、研修先には、結局一人で送り出された。

それも研修の一環らしい。

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(2020年05月28日)

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