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投稿:2015-08-01(土)07:00

【お勧め】ボクの勤める会社で働いている、清楚で既婚者の派遣社員さん

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新庄さん(20代)からの投稿

週末を前にしたその日、何を夕飯に食べて帰ろうかとターミナル駅を歩いていたら、同じく駅の構内をウロウロしていた高倉さんとバッタリ遭遇した。

「どうしたんですか、こんなところで?」

「あっ、新庄さん」

高倉さんはボクの問いには答えずに、ただ驚いた顔をして見せたが、質問を無視するのは悪いと思ったのか、付け足すように答えた。

「今日は、主人が泊りがけのゴルフなんです。夕食の用意がいらないので、何か食べて帰ろうかと思いまして」

高倉さんは、いつもの丁寧な口調でボクに答えた。

高倉さんはボクの勤める会社で、アシスタントの事務員として働いている派遣社員さんだ。

見た目から推して、短大か大学を出てすぐぐらいだと思うが、その割にはしっかりしていて、ボクたち技術部員は結構重宝している。

童顔にも見えるけど、アーモンドアイで落ち着いた感じのストレートなセミロングの髪型が似合っている、ちょっとした美人だ。

若いけど左手の薬指に指輪をはめているので、既婚者であることはわかっていた。

「ボクも食べて帰るんですけど、よかったら一緒にどうです?」

"人妻を誘うのは悪いかな?"

そう思ったが、高倉さんにはいつもお世話になっているし、夕飯ぐらいご馳走してあげてもバチは当たらないだろう。

自分に言い訳をするように、複雑な気持ちを抱えながらも声を掛けてみた。

「えっ、ご一緒していいんですか?」

予想に反して、高倉さんは二つ返事でボクの誘いに乗ってきた。

断られるだろうと思っていたので、どこに行こうか考えておらず、咄嗟に高倉さんに訊いてみた。

「何か、食べたいものはありますか?」

ボクは年下の相手にもできるだけ丁寧に話すようにしている。

「せっかくですから、普段あまり食べないものを・・・」

そう言うので続きを待っていたら、いつまで経っても後が続かない。

「あのぅ、高倉さんが普段何を召し上がっているのか、ボクは知らないんですけど・・・笑」

冗談っぽく続きを促すと、高倉さんは少し顔を赤らめて、恥ずかしそうに笑った。

「あら、いやだ。そうですよね・・・、えっと、えっと・・・」

少し慌てた様子が可愛くて、もう少し困らせたい気分だったけど、高倉さんが焦らないで済むように、ボクの方から知っているお店の話をして、水を向けてみた。

「ちょっと美味い肴を出す小料理屋があるんですけど、どうですか」

それを聞いた高倉さんは、少しホッとした様子ですぐに話に乗ってきた。

「それが、いいです」

高倉さんが"それで、いいです"ではなくて、"それが、いいです"と言ってくれたことに、ボクはますます好感を持った。

「ちょっとだけ電車に乗りますけど、いいですか?」

「はい」

高倉さんの返事を待って、ボクが歩き出すと、高倉さんはボクの半歩ぐらい後ろをついて歩いてきた。

駅のホームに着くと、見計らったように快速電車がスルスルと入ってきて、ボクたちはそれに乗り込んだ。

ラッシュアワーが終わっておらず、電車は寿司詰め状態だった。

乗り遅れそうになっている高倉さんを見て、ボクは思わず彼女の二の腕を掴むとグイと引き寄せた。

高倉さんは少し恥ずかしそうに俯いたまま、ボクと向かい合って車両に乗り込んだ。

電車が揺れるたびにボクたちの身体が押し付けられて、ボクはほんの少しだけ幸せだった。

色を染めていない高倉さんの綺麗な髪からは、微かにシャンプーの匂いが立ち上っていた。

高倉さんは、美人だけど上の前歯が少しだけ大きい。

それがウサギのように可愛くて、美人特有の冷たい感じを可愛らしさで補っていた。

電車を降りて改札を通った後、大通りを渡って坂道を少し登ったところに、ボクがたまに行く小料理屋があった。

「新庄さん、お久しぶりですね」

鉢巻をしたお店の大将が、カウンター越しに愛嬌のある笑顔を振りまいた。

「女性とご一緒とは珍しいですね。彼女さんですか?」

「違いますよ」

ボクは直ぐに否定して見せたが、そんな風に言われてちょっとだけ嬉しかった。

だが、よく考えてみると、女性とそこへやってきたのは実際のところ初めてだった。

「カウンターにしますか?それとも奥?」

「奥が空いているんですか?」

そう聞き返すと、大将は顎をしゃくって、奥へ行くようにと勧めてくれた。

繁盛しているお店なので、予約なしに行って奥の座敷が空いていることは珍しい。

ボクは心の中で、自分の日頃の行いの良さを称えた。

促されるままにボクたちは奥の個室に向かい、ひとつだけ襖が開いた座敷に靴を脱いで上がった。

スーツの上着をハンガーに掛けながら、高倉さんが感心したように言った。

「新庄さん、すごいですね。お店の人に名前を覚えてもらっているなんて」

「いや、たまたまですよ」

照れくさくてそう言って見せたけど、そんな風に言われて悪い気はしなかった。

お店の大将に、心の中で軽く手を合わせた。

「ビールでいいですか?」

飲み物の注文を取りに来た仲居さんが待っていたので、高倉さんに尋ねると、高倉さんは少し躊躇った後で、

「じゃあ、一杯だけ」

と答えた。

「じゃ、生を二つ」

ボクは仲居さんにそう言って、後は酒の肴になるものと、腹持ちの良さそうなものをいくつか注文した。

「よく来るんですか?」

高倉さんは、部屋をグルッと目で見渡しながら、ボクに訊いた。

「いや、たまに来るくらいです」

それは、本当だった。

宴会の季節になると、月に二回訪れることもあったが、普段は数ヶ月に一度というペースだった。

そもそも、ボクはあまりお酒を飲まない。

「高倉さんは、お仕事を始めてどれくらい経つんですか?」

間接的に、年齢を探ろうと聞いてみた。

「もっと直接的に訊いてもらっても大丈夫ですよ(笑)」

高倉さんは、クスリと笑いながら答えると続けた。

「短大を出てから、六年になります」

"えっ?"

予想外の答えにボクは内心驚いて、心の中で指を折って数える間もなく、思わず訊いていた。

「何年生まれですか?」

「あら、今度は随分ストレートですね(笑)」

そう言って、高倉さんは上品に笑った。

高倉さんは、生まれた年を素直に答えてくれた。

それを聞いて、ボクは彼女が同い年だと知った。

「えっ?ボクたち、同い年じゃないですか!」

思わず口に出してそう言うと、高倉さんも少し驚いた顔をしていた。

「じゃあ、子供の頃、こんなことしてました?」

同い年の"あるある話"で盛り上がって、気がついたら高倉さんは一杯のつもりのお酒が進んで、ほんのりと頬を赤らめていた。

いつの間にか、どちらからともなくタメ口で話すようになっていて、ボクたちは大いに食べて、笑った。

「それで、旦那さんとはどうなの?」

酒の勢いもあって、話がだんだん際どくなってきていた。

けれども、高倉さんは特に気にする様子もなく、話に乗ってきた。

「三年も経つと、もうほとんど私に関心ないのよね」

「そんなことないでしょう?」

「好きで一緒になったはずなのに、気がついたらセックスレスよぉ、セックスレスぅ」

高倉さんの呂律が回らなくなってきていたので、ちょっと心配になった。

「高倉さん、酔ってるよ」

「何を言ってるのよ。新庄くんだって、結婚したらそうなるんだから」

いつの間にか、ボクは"新庄くん"になっていた。

「もう、女として見られてないんだなぁ・・・」

自虐的にそう言いながら、グラスの底に残った冷酒を一気に煽ると、高倉さんの目の周りはほんのりとは言えないほどに赤くなっていた。

「そろそろ、行きましょうか」

高倉さんを促して席を立つと、高倉さんは頷いて素直に立ち上がったのだけど、足元が少しふらついてボクに寄りかかってきた。

「あ、ごめん」

咄嗟に支えようと腕を伸ばた拍子に、高倉さんのおっぱいがモロに押し付けられる格好になってしまった。

高倉さんの顔が一瞬真顔に戻ったのが見えたけど、すぐに笑ってひと言、言ってくれた。

「大丈夫よ、減るもんじゃないし」

ボクが会計を済ませる間、高倉さんの身体が微妙にフラフラと揺れていたので、気が気じゃなかった。

「高倉さん、タクシーに乗る?」

店を出たところで聞いてみると、高倉さんは自分の腕をボクの肘に絡ませてくると、耳元に顔を近づけて小声で言った。

「一日だけ、女に戻ってみよっかなぁ・・・」

驚いてボクが思わず振り返ると、高倉さんは悪戯を見つかった子供のように気まずそうに肩をすくめると、俯いてしまった。

ボクは黙って手を上げてタクシーを停めると一緒に乗り込んで、運転手に最寄の繁華街を行き先として告げていた。

シャワーを浴びてベッドルームに戻ると、先にシャワーを済ませた高倉さんは、既にベッドに潜り込んでいた。

ベッドの脇には、きちんと畳まれたバスタオルが置いてあった。

大学を卒業して以来、ラブホテルに来るのは初めてで、久しぶりだった。

掛け布団の端を少し持ち上げて、高倉さんの隣に横になり、そっとキスをした。

高倉さんの口からは、ホンノリとミントの歯磨き粉の匂いがした。

腕で隠している胸を見させてもらうと、ベッドの上にはビーナスが横たわり、思っていたよりも大き目の乳房がそこにはあった。

「高倉さん、けっこう着痩せするタイプなんですね」

思わず感想が口を吐いて出ると、高倉さんは少し顔を赤らめながら言った。

「恥ずかしいから、あんまり見ないで」

お酒で顔を赤らめているのか恥ずかしくて顔が赤いのかよく分からなかったが、その時の高倉さんはメチャクチャ綺麗で可愛らしかった。

身体を引き寄せて唇を合わせ、お互いの舌を舌で感じあってから、ボクは高倉さんのおっぱいに唇を寄せた。

「あっ・・・」

高倉さんが艶かしい声を発し、ボクの興奮は一層掻き立てられた。

ピンクの乳首を子供みたいにチュウチュウ吸っていると、ビンと勃ち上がった姿がとてもエロくて、ボクはそれをいつまでもしゃぶり続けた。

思い出したように手を身体に這わせて、高倉さんの草むらに手をやった。

指で掻き分けるようにして亀裂を探し当てると、そこは既にたっぷりと潤っていた。

濡れていることにボクが気づいたのを知ると、高倉さんは恥ずかしがって身体を捻ろうとしたけど、ボクはそれを許さずに、高倉さんの下半身のほうに身体を移動させて膝を立てさせると、股間に顔を埋めた。

「あっ・・・、はぁん・・・」

ボクの舌先が高倉さんの敏感な突起に触れた瞬間、高倉さんの腰がピクンと跳ねるように動いた。

「あぁ、いい・・・」

ボクは丹念に高倉さんの割れ目に舌を這わせ、敏感な蕾を吸ったり、舌先で転がしながら悶える高倉さんの姿を見て、興奮した。

「新庄くん、いいっ、ああ、いいっ!」

「すごい!こんなの初めて!あぁ、すごい!」

「あぁ、あぁ・・・、あ、あ、あ、あ、あ、あ、あーっ、イクっ!」

ボクの舌を逃れるように、高倉さんは身体を震わせながら腰を引いて昇天した。

絶頂の余韻に浸りながら、肩で大きく息をしている高倉さんの横に身体を移し、思いっきり抱きしめた。

「はぁぁぁぁー・・・」

大きく息を吐き出した後で、高倉さんが言った。

「新庄くん、ありがと・・・。凄く、気持ちよかった」

「そう言って貰えると、嬉しいよ」

高倉さんはもうしばらくボクに抱かれたまま息を整えていたが、やがて一段落すると、ボクに言った。

「私ね・・・」

「うん」

「男の人にイカせてもらったの、初めてなの」

「えっ?」

ボクは、自分の耳を疑った。

それで、つい高倉さんの顔を覗き込んで、訊いてしまった。

「旦那さんは、してくれないの?」

すると、高倉さんは少し寂しそうに目を伏せると、ボクの問いに答えた。

「あの人は、ただ挿れて、出すだけ・・・」

「そうなの?」

高倉さんは黙って小さく頷くと、ボクの胸に顔を埋めてきた。

ボクにはそんな高倉さんが、可愛くて仕方がなかった。

肩をギュッと抱いて抱きしめると、高倉さんはしばらくボクに抱かれていたけれど、やがて身体を少しもぞもぞさせるとボクに言った。

「あんまり上手じゃないけど、今度は私が気持ちよくしてあげるね」

そう言うと、ボクを仰向けにさせると覆いかぶさってきて、濃厚なキスの後、唇を首筋から鎖骨に移し、舌先を胸に這わせていったかと思うと男の小さな乳首を口に含んだ。

「んっ・・・」

ボクの口から思わず声が漏れてしまった。

あんまり上手じゃないどころか、高倉さんの舌技は絶品だった。

高倉さんの身体はどんどんボクの下半身へと向かって行って、やがて屹立した肉棒に到達すると、ボクのムスコは高倉さんの薄めの唇に吸い込まれて行った。

高倉さんの唇が、ボクの陰毛に埋まるほど、ボクのムスコは深く呑み込まれた。

強く吸い込むわけでも、扱くようにするわけでもないのに、高倉さんの舌と唇はボクに絡みつき、気がついたら高倉さんのお口でボクは果てていた。

「高倉さん、ごめん」

そう言うと、高倉さんは上目遣いにボクの方に視線を向けた。

粘り気を取るように、高倉さんはボクをしばらくしゃぶり続けていたが、口から出したとき、ボクの吐き出した精子は高倉さんの白い喉を既に通ってゴクリと飲み込まれていた。

「飲んじゃった(笑)」

あどけない顔で言われて、ボクは嬉しくて高倉さんに抱きついた。

母親に甘えるように、高倉さんのおっぱいに吸い付いていると、高倉さんは優しくボクの後頭部に手を添えて、優しく抱きしめてくれた。

「新庄くん、おっぱいが好きなのね」

そこには、ボクの知らなかった大人声をした高倉さんがいた。

抱き合って一眠りしたところでボクの分身は元気を取り戻し、コンドーくんを装着すると、高倉さんの蜜壺に侵入した。

高倉さんの中は熱くたぎっていて、ボクはいつまでもその中に入っていたかった。

ボクが動くたびに高倉さんはボクにしがみついてきて、白い喉を見せて仰け反った。

何とか高倉さんに中イキを味わってもらってから、ボクは高倉さんの中で激しく脈打った。

あんなに気持ちのいい射精感は、初めてだった。

ボクたちは、そのまま抱き合ったままイチャイチャし続け、やがてホテルを後にした。

「泊まっていく?」

身繕いを始める前に一応訊いてみたけれど、高倉さんは力なく頭を横に振った。

ボクもそれ以上、引き止めるようなことは言わなくて、黙ってホテルの自動扉を出た。

大通りに出てタクシーを待つ間、高倉さんはずっとボクの腕に自分の腕を絡めてきた。

「彼女さんに悪いことしちゃったね・・・」

「そんな人、いませんよ」

ボクがそう答えた時、高倉さんは一瞬嬉しそうな顔をした気がしたが、それはボクのただの願望だったのかもしれない。

タクシーに乗り込む瞬間、高倉さんはボクに言った。

「新城さん、今日はありがとうございました」

ボクは高倉さんにキスをしようとしたけれど、高倉さんはすっと少し顔を背けて、やんわりとボクの唇を避けた。

高倉さんの言葉遣いも元に戻っていて、それは将に高倉さんが一夜限りのアバンチュールだ、と言っている証だった。

タクシーが停まると、高倉さんはすぐに乗り込んで、窓を開けると小さく手を振った。

ボクはただ黙って微笑み返し、手を振り返えすと、ゆっくりと動き出したタクシーを見送った。

名残惜しさはひとしおだったが、高倉さんが人妻である現実を思うと、諦めるしかなかった。

翌日の高倉さんは、いつもと変わらぬ調子で接してくれた。

「おはようございます」

「おはようございます」

お互いに一定の距離を保ったいつもの挨拶をして、ボクはその日、頼みたかった仕事をお願いした。

ボクたち以外、二人だけの秘密があるなんて、誰も気づかないだろうと思った。

高倉さんは何とも思っていない様子だったけれど、ボクはなんだか意識してしまって、その場を逃げ出したかった。

話も、好みも、身体の相性も、あんなにぴったり合う人は生まれて初めてだった。

それだけに、高倉さんが人妻であることがボクには辛かった。

技術畑で内勤を気に入っているボクだったが、客先訪問と称してオフィスを出られる営業が、その時ばかりは羨ましかった。

お昼からオフィスに戻ると、机の上に茶封筒が置いてあった。

中を見ると紙幣と硬貨が入っていて、数えてみると前の晩の食事代とホテル代をちょうど割り勘にした金額だった。

律儀で几帳面な高倉さんらしいと思った。

一週間ほど、ボクの中でだけ、ギクシャクしたままの日々が続いた。

高倉さんは何事もなかったかのように、毎日普通にボクに接してくれていたけど、気がつくと高倉さんの姿を目で追っている自分がいた。

でも、師走を迎えた会社は忙しくて、気がつくと、街ではどこもかしこもジングルベルを奏でていた。

クリスマスに高倉さんと食事に行けたら、どんなにいいだろう。

ボクの妄想は留まるところを知らなかった。

その年のクリスマスは、イブから週末に差し掛かっていて、ご主人のいる高倉さんとそんなことが出来るはずもなかった。

"何が、「一日だけ、女に戻ってみよっかなぁ」だよ"

ボクは、自分勝手でやり場のない恋心と、一方的な嫉妬心を持て余して一人ごちた。

することもなく、予定もなくて、暇を持て余すに違いなかったイブの朝、ボクは携帯のベルに叩き起こされた。

「新庄くん、トラブルだ。週末のところ悪いんだが、休日出勤してくれないか」

いつもどっしりと落ち着いている部長の声が、その日ばかりは少し上ずっていた。

かなりマズいことが起こっているらしい。

「わかりました。一時間ちょっとで社に着けると思います」

電話を切ると、ボクは急いで着替えながら頭の中で考えていた。

"バタバタと仕事をしている方が、気が紛れるかもしれない"

会社に着いてみると、営業部の連中が既にもう何人も出社していた。

技術部の自分のデスクに向かうと、部長が待っていた。

「新庄くん、悪いね」

ボクは、首だけを前に突き出すようにちょこっと会釈をして見せて挨拶をした。

「技術部で出社できそうなのは、君しかいないんだ」

"どうせ、ボクは彼女もクリスマスの予定もない身の上ですよ"

ちょっとだけ、心の中で口を尖らせていた。

他のみんなは所帯持ちで、家族との約束もあるだろう。

何と言ってもクリスマスイブだ。

「対応は基本的に営業部でやってくれるらしいんだが、技術サポートとして、"どうしても誰か出してくれ"と言われてしまってね」

部長はホッとしたのか、オフィスの暖房がまだ効き始めてもいないのに、しきりに禿げあがった頭をタオル地のハンカチで拭いていた。

「お客さまの対応は営業に任せておけばいいから、技術は二人もいれば大丈夫だろう」

「部長と二人でお留守番のクリスマスイブですかぁ?」

悲壮感が漂わないように、ボクは少しおどけた風に言って見せた。

すると部長はボクの言葉には笑ってくれなくて、真顔になると言った。

「ん?いやいや、申し訳ないが、私はもう少ししたら失礼するよ」

"はぁ?"

思ったことが露骨に表情に出てしまっていたのだろう。

部長は少し気まずそうにボクから目を逸らすと、しどろもどろになりながら言い訳をし始めた。

「いや、その・・・、娘がね・・・」

でもボクは別のことが気になって、部長の言葉を遮った。

「部長、さっき二人って仰いましたよね?もう一人は誰なんです?」

ありえないと思っていたが、もう一人が高倉さんであって欲しいとボクは切に願った。

「ああ?あぁ、そうだ。高倉さんが来ると言ってくれているんだ」

「部長、彼女は派遣さんですよ。それって酷いんじゃないですか?」

ボクは本当は飛び上がって喜びたいのを我慢して、いかにも冷静なフリをしてコメントをしてみせた。

「いや、たまたまね」

部長は湿ったハンカチを乾かそうとするかのように、パタパタして見せながら話を続けた。

「緊急連絡用のリストの中に彼女の名前もあったから、ダメ元で電話してみたんだよ。そうしたらいいって言うから」

「派遣元にはちゃんと連絡したんですか?」

「しましたよ。これでも私は部長なんだから、それくらいの手順は心得てますよ」

部長は、今度は少し芝居がかったような丁寧な口調で、得意げにボクに言って見せた。

「そういうことで、高倉さんが着いたら私は失礼するから」

そう言いながら、部長は既に書類を自分のカバンの中に仕舞い始めていた。

三十分ほど経って、いつもよりもカジュアルな格好の高倉さんがオフィスに現れた。

普段はパリッとしたスーツ姿の高倉さんなのに、休日出勤なのでカジュアルにしたようだった。

白のブラウスにフレアスカート姿の高倉さんは清純度マックスで、可愛らしくてとても人妻には見えなかった。

「おはようございます」

高倉さんは部長に挨拶した後で、目だけでボクにも挨拶した。

「ああ、高倉さん、申し訳ないねぇ」

「いいえ」

「やるべきことは新庄くんに伝えてあるから、あとは彼に聞いてください」

それだけ言うと、部長はそそくさとカバンを掴み、ボクと目を合わさないようにしてオフィスを出て行った。

営業チームは既に取引先に向かっていたので、ボクと高倉さんだけがオフィスに取り残された。

沈黙を破るように、高倉さんが言った。

「コーヒーを淹れますね」

そう言って給湯室に向かうと、しばらくしてクリームだけ入れた、砂糖抜きのコーヒーを持ってきてくれた。

「今日は・・・」

言いかけたとき、デスクの電話が鳴った。

反射的に受話器を取ると、営業の田中だった。

ボクは電話で田中の話を注意深く聞きながら、その場でパソコンにデータを次々に入力していった。

本来ならば営業が手持ちの端末でデータを入力して送ってくるのが通常の手順だったが、そんなことはしていられないほど対応件数は多かった。

結局午前中はどちらかが電話に出て出ているか、話をしようとしてもすぐに次の電話が鳴ってしまって、まともな会話はできなかった。

午後になって、ようやく一段落すると、高木さんが言った。

「お昼、買ってきますけど、何がいいですか?」

「あ・・・、ありがとう。この時間だと、もうあんまり残っていないだろうから、何でもいいです。それとこれ、二人分」

ボクが財布から千円札を二枚取り出して、渡しながら言うと、高倉さんはクスリと笑ってボクに言った。

「今日は土曜日ですから、何でも残っていると思いますよ」

そうだった。

休日出勤していることをしていることすら忘れるほどに、猛烈な忙しさだった。

「あっ、それじゃ、卵焼きが入っているやつをお願いします」

それを聞いた高倉さんは、渡された千円札を自分のポーチにしまいながらにオフィスを出て行った。

すぐに電話が鳴って、ボクは再びパソコンに向かったが、そのとき、営業部のデスクの島に人影があるのが目に入った。

いつものスーツ姿ではなかったので、一瞬誰かと思ったが、それは今年入ってきたばかりの営業の倉木さんだった。

倉木さんは新人女性の中で唯一営業職に配属された社員で、ボクのひとつ上の、あまり面倒見がいいとは言えない男性先輩社員とコンビを組まされていた。

倉木さんも応援で駆けつけたのかと思っていたが、ボクの電話が終わる前に、彼女は何かを営業のデスクに置いてそのまま立ち去って行った。

電話がちょうど終わった頃に、高倉さんが帰ってきた。

手にはお弁当が二つ入ったビニール袋が下げられていて、ボクと目が合うと袋を軽く持ち上げて見せた。

「本当に、ご馳走になっていいんですか?」

高倉さんはボクにお釣りを渡しながら、遠慮がちにそう言った。

「どうぞどうぞ」

「私、お茶を淹れますね」

そう言ってニッコリ笑い、給湯室に向かうと、高倉さんの驚いたような声が聞こえてきた。

「あっ、すみませぇん」

そんな風に言っていたようだった。

お茶を二つ淹れて戻ってきた高倉さんに、ボクは尋ねた。

「何かあったんですか?」

「給湯室で、笹倉さんにバッタリ会って・・・」

「笹倉さんって、あの笹倉さん?」

「ええ、あの綺麗な笹倉さんです」

高倉さんはボクの心を見透かしたように、茶目っ気な目をして言った。

笹倉さんはうちのベテラン社員で、女性社員の間では、"お局さま"なんて言われている。

でも、それが若手女性社員のやっかみだということも知っている。

笹倉さんはなんと言っても、見た目が若くて綺麗だ。

ただ、仕事には厳しくて、特に営業職の人間はしょっちゅう笹倉さんに注意されていた。

「そう言えば、倉木さんも来ていたのをさっき見かけたよ」

「営業の倉木さんですか?」

「応援に来たのかと思ったんですけど、すぐに帰っちゃいました。忘れ物でも取りにきたのかな」

でも高倉さんはそれには答えずに、ビニール袋からお弁当をひとつ取り出すと、割り箸と一緒に渡してくれた。

「神田くんも結構優秀だけど、倉木さんはかなり優秀らしいよ」

ボクは割り箸を割りながら、社内の噂話を口にした。

神田くんは、倉木さんと同期で営業に配属になった男性の新人くんだった。

仕事はまだまだだけど、正義感の強い若者だと聞いていた。

高倉さんと二人きりでいるせいか、ボクはいつの間にかタメ口に戻って話をしていた。

「二人とも真面目ですものね」

「うん、たまに二人でお昼を食べに行ったりしているみたいだから、結構いい感じだったりして」

「神田さんと倉木さんがですか?」

「うん」

「・・・それは、違うと思いますけど・・・」

高倉さんは自分もお弁当をつつきながら、ボクの勘繰りを否定してみせた。

ボクが話の続きを促すように、箸を止めて高倉さんを見つめていると、視線に気がついた高倉さんは慌てたように言った。

「ただの勘ですけどね」

そう言いながら、高倉さんはお箸を逆さに持って、自分のお弁当に入っている玉子焼きの一つを摘むと、ボクの方に移してくれた。

「それ、口つけてないですから」

高倉さんは、それで話題を変えようとしていたようだった。

「高倉さん、さっきの口ぶりは絶対何か知っているよね」

下衆の勘繰りだとわかっていたけど、つい野次馬根性でそんな風に訊いてしまった。

高倉さんは黙ったまま、箸で器用にお惣菜の煮豆を口に運びながら黙っていた。

でも、ボクの視線が引き続き自分に注がれているのに気がつくと、少し肩を竦めてお茶を啜ったところで、ようやく話を続けた。

「神田さんは、島田さんと時々一緒に帰っておられるみたいですよ」

ボクは、箸で摘み上げた弁当の唐揚げをポトリと弁当の容器に落としてしまった。

「ええーっ!?島田さんって、総務の島田さん?」

あまりのボクの反応に、高倉さんはおかしそうに目で笑うと、他には誰もいないのに、口の前で指を一本立てて見せて頷いて見せた。

「島田さんって、昔うちにいた島田さんだよね?」

二人とも、その頃の島田さんのことは知らないが、何年か前に技術部にいて、総務に移ったと聞いていた。

「島田さん?ええーっ、島田さん!?」

ボクは、にわかには信じることが出来なかった。

島田さんは確かに若作りだけど、三十歳は超えているはずで、新人の神田くんとだと、島田さんの方が十歳くらい年上の筈だった。

「それにさぁ、島田さんって、うちの部長のコレって噂も・・・」

ボクは自分でも"品のないことを言っているな"と思いながらも、高倉さんの前に自分の小指を立てて見せていた。

それを見た高倉さんはちょっと苦笑いをして見せて、ゆっくりと首を横に振りながら、そのことも否定して見せた。

「私、給湯室で笹倉さんと島田さんが話しているのを聞いちゃったことがあるんです」

「何を?」

そのとき再び電話が鳴って、ボクたちの話は中断させられた。

午前中ほど忙しくはなかったけど、電話はやはり何度もかかってきて、ボクたちはパソコンへの入力作業に追われた。

一段落したところで、ボクは再び高倉さんに尋ねた。

「笹倉さんと島田さんは、何を話していたの?」

もう野次馬根性丸出しだと思ったが、ボクたち二人の話になるよりは少しはマシだと思って訊いていた。

「お二人とも、年下の彼氏について悩んでおられるようでした」

「ええーっ!?笹倉さんにも年下の彼氏がいるの?」

ボクはその日、何度目かの素っ頓狂な声を出した。

「だれ?」

「それは、わかりません」

「ホントに?」

「はい。でも、笹倉さんは彼氏が一時的に熱に浮かされているだけだから、と割り切っておられるようでした」

ボクは、順に若手の独身男性社員の顔を思い浮かべて行ったが、相手が誰なのか、思いつかなかった。

しかし、ふと自分と高倉さんのことを思い浮かべて、独身男性とは限らないのではないかとも思ったりした。

衝撃の社内事情を一気に聞かされて、ボクはしばらく感慨に耽っていたのだけれど、油断したのか、つい高倉さんのことを訊いてしまった。

「イブなのに、旦那さんとの予定はなかったの?」

すると高倉さんは急に顔を曇らせ、少し寂しそうに言った。

「主人は週末を挟んで、出張なんです」

「えっ?こんな時期に?それって、おかし・・・」

言いかけて、ボクは思わず自分の言葉を飲み込んだ。

クリスマスを挟んで出張なんて、どう考えてもおかしい気がした。

高倉さんも同じように思っているのだろうけど、恐らく必死に自分の中で否定し続けているのだろう。

夕方になって、営業チームがポツリポツリと社に戻ってきた。

最後の報告を聞きながら、ボクたちはパソコンにデータを入力して言った。

「お先に失礼するよ」

休日出勤とトラブル対応を終えた営業チームは、次々に帰って行った。

気がつくと日はどっぷりと暮れており、戻ってきていない営業マンは、二つ後輩の田中と倉木さんとコンビを組んでいるひとつ上の先輩だけだった。

二人とも遅くなりそうだという連絡が入ってきたので、ボクと高倉さんは先に帰らせてもらうことにして、"お疲れさまです"としたためたポストイットを持って、営業チームのデスクの島へと向かった。

先輩と田中の机にはそれぞれ紙袋が置いてあって、ひとつは明らかにケーキだとわかった。

倉木さんが先輩に置いていったのはきっとこれなのだろう、とその時思った。

もうひとつの田中の方も、きっとクリスマスケーキなのだろうと想像がついたが、誰が置いて行ったのかはわからなかった。

何となく笹倉さんの顔を思い浮かべたけど、営業成績トップの田中と笹倉さんがボクの頭の中ではどうしても繋がらなかった。

「何か、食べて帰る?」

断られると覚悟しながらも、高倉さんに訊いてみた。

すると、高倉さんは少し返答に迷ったようだったけれど、やがて、意を決したようにボクに言った。

「もう一度だけ、女にしてもらっていいですか?」

"高倉さんって、なんてストレートなんだろう"

ボクは黙って手を上げてタクシーを止めると、二人で乗り込んだ。

イブの夜にラブホテルに入れるとは思えなかったので、ボクは自分のアパートへ向かってもらうよう、運転手さんに告げた。

高倉さんは、それを聞いても何も言わなかった。

発進したタクシーの中で、隣り合わせに座った高倉さんのほうに、ボクが掌を上に向けて差し出すと、高倉さんは黙って自分の手を重ね合わせてきた。

うちの近所のスーパーで少しだけ食材を買ってから、ボクたちはアパートに向かった。

「ずいぶん綺麗にしているんですね」

部屋を見渡しながら、高倉さんは感想を述べた。

「本当に彼女とかいないんですか?」

それを聞いたボクは苦笑するしかなかった。

「この部屋に女の人が入ったのは、もう何年も前だよ」

すると、高倉さんは買ってきた材料で食事を用意しようと台所に立った。

「手伝うよ」

そう言って高倉さんの隣に立つと、高倉さんは意外そうな目をしてボクを見つめた。

「新庄くん、お料理するの?」

気がついたら高倉さんもいつの間にかタメ口になっていた。

「こんな生活をしていて、料理ができなかったら飢え死にしちゃうよ(笑)」

ベストとは言えないまでも、軽口を叩けた自分を偉いと思った。

お互いに得意料理のおかずを一品ずつ作り、ご飯を炊くと時間がかかるのでレンジで温めるだけのものにした。

「いただきます!」

二人で食卓に向かい合って座り、ボクたちは料理を前に手を合わせた。

お互いに相手の作ったおかずを最初に口にした。

「美味しい!」

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