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投稿:2018-09-16(日)01:06

妹 (大学生編~完)   

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名無しさんからの投稿

前回の話:妹 (高◯生編)   

満開に咲き誇った桜を少し気の荒い春風が吹き散らし、3月の学内の地面を桜色にしてしまった。

大学の図書室で課題に取り組む僕の耳にも新入生へのサークル勧誘の声が賑やかに響く。

「お、優じゃん何やってんの?」

学内の友人のが数人僕を見つけて声をかけてきた。

「なにって図書館でする事は一つだろ」

「真面目だねぇ優は」

「あのさ、今から新入生の女の子を飲み会に誘いに行くんだけど一緒にいかね?」

「相手を見て言え、お前の目の前で今俺が何やってたと思ってんだよ」

「え~付き合い悪いよお前・・」

「彼女居るのは知っているけどさぁ、たまには遊んだって罰あたんねーだろ!」

「そうだぞ!たまには男の友情を大事にしやがれ!」

「それにほら、コレを見ろ!」

そういうと仲間の一人が携帯電話を出して俺に見せる。

「今日来る女の子の中でも飛び切り可愛い子達の写メ撮ったんだw」

友人は僕に見えるように次々と隠し撮りしたと思われる数人の女の子の画像を見せた。

「お前そういうの勝手に撮ってるとそのうち捕まる・・」

その中の一人の画像に思わず言葉が止まる。

「お、この子とか特にスゲェな!レベルタケェ!」

「あ、この子か!可愛かったよな!」

「この子も来るのか?」なんでもない風を装って聞く。

「おっw優、来る気になった?w」

「来るのか?」

「ああ、来るらしいよwでも抜け駆けは無しだぜ?」

僕の携帯が短く震える。

僕は直ぐに携帯を取り出しメールを確認する。

「・・・・」

「なに?彼女?」

携帯の文章を見つめる僕の側で友人達は話を続けている。

「なー優、いこうぜ!男側微妙に面子足りないんだよ!」

「人数多いほうが盛り上がるし、やり易いだろ・・色々」

「お前そういう発想だからもてねーんだよw」

「こないだもお前が一人ガツガツしたせいでな・・」

ワイワイと話す友達の側で僕は短くメールを返信すると、無言で携帯を閉じポケットにしまい課題をカバンに片付けた。

「わかった・・俺も行く」

「そう来なくっちゃ!w」

「やりぃw」

僕は久しぶりに友人達と男の友情を確かめる事になった。

家に電話すると「はい竹川です。」と5年生の可愛い声が元気に響いた。

「あ、由紀か?もう帰ったのか?」

「うんw今丁度玄関で靴脱いでた所だよ。なに?お兄ちゃんw」

「正美さんかお婆ちゃんいるかい?」

「お母さんなら今台所みたい。代わる?」

「いや、忙しそうだからお前伝えておいて。今日は俺もお姉ちゃんも遅くなるから晩御飯は要らないって」

「うん解った言っとくー」

「じゃあ頼むね」

「お土産、アイスが良いなぁw」

由紀は甘えたように言う

「いやしんぼw分かった!買って帰るよw」

「毎度あり~じゃね~」

由紀はそう言うと僕の残りの台詞も聞かずに電話を切ってしまった。

こういう慌てん坊な所は正美さんそっくりかもしれない。

電話を終え学内の廊下を歩いていると、丁度別館の方から加奈子先輩が歩いてきた。

「あ、先輩ちわっすw」

「おう!優君じゃないか!」

「今日の飲み会来るんだって?」

「あ、ハイw」

「どういう風の吹き回しだね?w」

「いやwははwたまにはねw」

「私も今年こそ可愛い男の子ゲットするぜ!」

加奈子先輩は握りこぶしを高く上げて張り切っている。

「そんな事言って毎回凄いピッチで飲んでつぶれてませんか?w」

「いやいや!今年こそ過去の反省を踏まえて御淑やかなお姉さんキャラで可愛い後輩彼氏をゲットするんだよ!」

「はははw応援しますよw」

「所で彼女がいるのに大丈夫なのかね?君は」

先輩がニヤッと笑って言います。

「ああw付き合いで顔出すだけですから僕はw」

「・・・ふむ・・否定しない所を見るとやっぱり西木君の言うとおり彼女は居るのね・・」

「あれ?言ってませんでしたっけ?」

「言ってないよwそういうのは早めに言っといてよねw」

先輩がわき腹を突いてくる

「ははwすみませんw」

「・・・何年くらいの付き合い?」

「え、えーと幼馴染ですね・・」

「へーw今時珍しい。漫画みたいだねw」

先輩が感心したように言います。

「ははw結構一途でしょ?w」

「優君の性格だと尻にひかれるタイプね。彼女怖いでしょ?」

先輩が上目使いで覗き込んでくるように笑う。

「あ、はははw分かりますか?w」

「そりゃ分かるよwそういうキャラだもん君w」

加奈子先輩は笑いながらヤレヤレという顔をする。

「はははw」

笑うしかない。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

歓迎会は大学でよく使う飲み屋さんで行われた。

駅前の地下街で結構広い大衆居酒屋だ。値段も安く品数も豊富なので、うちの大学の連中は大半がココを利用する。

面子は揃ってみると結構な人数だった。

男女は新入生男子女子交えて半々という所か。

悪友が言うだけあって女の子は可愛い子が多い。

幹事役の友人が仕切る中、自己紹介が進んでいく。

「あの子可愛いな」

「俺あの子にする」

「え?お前あんなのが趣味かよw」

「あの子とあの子は友達ぽいから俺とお前で挟み撃ちな・・」

友人達が好みの女の子を報告し合って協定を結び始める中、僕は淡々と料理を楽しんでいる。

男性陣は女性陣より少し高めの会費なのだ、元を取らねば勿体無い。

「●●学部1年、星井美香です。よろしくお願いします。」

ビール片手に串焼きを頬張る僕の耳にもその聞きなれた声は良く響いた。

彼女が立ち上がり自己紹介をした瞬間その場に居た殆どの人が一斉に注目した。

「うお、やっぱ可愛いな・・」

「やべぇ・・芸能人かよ」

「腰の位置たけぇ・・モデルとかやってんのかな?」

彼女に話題が集中するのを感じながら固い砂肝を噛む。

美香のメールは友達に飲み会に誘われて断れないから少し遅くなるけど顔出すだけ出して帰ります。

という短いものだったが直前に友人に美香の画像を見せられていた僕にはこの展開はわかっていたことだった。

美香には折り返しメールし、僕がそのメンバーに居る事を伝えてある。

美香は奥の座敷の僕から見て斜め向かい側の離れたテーブルだ。

女の子グループの中心で楽しそうに談笑しているが、早くも男達がアタックを始めている。

明らかに美香狙いの男が大半だ。

加奈子先輩はアレだけ言ってたのに既に飲みに走っており、気の弱い新入生の男の子に絡んでいる・・・

(あの分だと今年もダメだな・・)

そうこうしている間に友人達は狙いを定めていた女の子の所へ散って行った様で、僕の周りだけポツーンとスペースが出来てしまっている。

まあ、おかげで料理食べ放題だから良いのだけど・・

料理は出揃い酒が回り皆ドンチャン大騒ぎになっていく一方で、まるで僕の周りだけが別世界。

(コレじゃまるで飲み会ではぶられている人みたいじゃないか?w)

自分の状況が冷静に可笑しくて一人で笑っていると隣に誰かが戻ってきた。

最初は友人だと思っていた僕はその人物の顔を見て一瞬驚いた。

「へへwビックリした?w優の友達だったんだね、あの先輩達」

「お、おう・・」

皆の視線が痛い・・さっきまで女の子グループの真ん中で男達のアタックを受けていたはずの美香がいつの間にかポツーンと孤島のようになった僕の隣に座っていたのだ。

今更だが、僕と美香は親が離婚したために姓が違う・・・

だから僕達が実の兄妹である事は誰も知らないのだ。

飲み会に集まった他のメンバーからすれば女の子無視で空気読まずにガチ食いする彼女持ちの男と、大注目の超美人の女の子の異様な2ショットにしか見えない。

しかも美人の方から集団を離れてわざわざ隣に座ったのだ。

コレが目立たないわけが無い。

「いいのか?注目されてるぞ?」

変なドキドキ感と優越感が入り混じっていた。

「あんまり楽しくないからおトイレ行くふりしてこっち来ちゃったw」

そう良いながら美香は女の子の友達の方に軽く手を振った。

すると女の子の集団がキャーと手を振って答え、何人かの女の子達や男共が一斉に集まってくる。

「きゃー美香ちゃん超大胆!」

「え!なになに?知り合い?」

皆僕と美香の意外性満載の組み合わせが腑に落ちないのか物珍しいのかたちまち質問攻めにあう。

「おめ美香ちゃんと知り合いだったのかよ!!」

「早く言えよ優!!」

悪友達も駆けつけてくる。

「美香ちゃん、優先輩の知り合いなの?」

女の子達が興味深々で聞いてくる。

僕は一瞬美香の方を見る。美香もその視線をキャッチする。

一瞬のやり取り。

「え?? 何?今の目線w」

感の鋭い女の子達が気付き一層騒ぐ。

すると美香が悪戯を思いついた様な表情になり、二人で立ち上がると僕の直ぐ側に・・

「つまりね・・・・w」

行き成り僕の腕に腕を回してきた。

「こういう事ですw」

「おおおお!!」

「うそおおお」

「きゃーーw」

飲み会一同大騒ぎになった。

「なんだよおめぇえええ」

「くそっ!そういう事か!!」

悪友達が僕が飲み会に来る気になった理由を悟ったのか悔しそうに言う。

「美香ちゃん何時から付き合ってんの?」

「小さい時から一緒だけど・・付き合い始めは小学校の時からかなw」

美香が嬉しそうに質問に答える。

おいおい・・という視線を送るが美香は気にしない。

「くそ~付き合い悪いと思ってたけど・・こんな可愛い彼女が居るからだったんだな・・」

「なぜだ・・なんでこんな奴がいいんだ・・」

「えーw真面目で優しい所かなw」

僕の腕に強くしがみ付きながら、美香が嬉しそうに言います。

「うわ・・毒にも薬にもならないノロケじゃん・・ベタ惚れじゃんw」

女の子達が騒ぐ。

「あ~でも優先輩って確かにガツガツして無い感じがいいかもw」

「うんw落ち着いてて良いよね」

「そりゃそうさ・・こんな彼女居たら俺だって・・」

「ははw先輩かわいそーw」

がっかりしている悪友を女の子達が慰めます。

「お~優君!」

盛り上がる僕達の所へ加奈子先輩がハイテンションで登場する。

「ややっ!この子が噂の彼女?!」

「あ、はい・・紹介します・いも・・っと彼女の美香ですw」

一瞬妹と言いそうになって美香に足をつねられる。

「うひゃ~凄い!優君の彼女だから可愛いだろうなぁと思ってたけど、本当に可愛いな!」

加奈子先輩は大げさな位に驚いている。

「星井美香です。優がお世話になっていますw」

美香が礼儀正しく加奈子先輩に挨拶する。

「うわ・・しかも超良い子じゃんw美香ちゃんね・・私は3年の加奈子、よろしくねw」

加奈子先輩は美香と握手をしてまた別のテーブルに去って行った。

その姿を見送った後、美香のほうを見て言う。

「加奈子先輩面白いだろw」

「・・・・・」

美香は僕の方を一瞬困ったような目で見た。

「どうした?」

「うん・・今はちょっと・・後で教えるよ」

「?」

「おい優!2次会行くよな?」

悪友達が聞いてくる。

答えようとした僕を制して美香が代わりに言う。

「ごめんなさい私と彼はこの後予定が有るので先に帰ります。」

「あ、ああ・・そっか・・残念だなぁ」

僕ならいざ知らず、美香のような女の子にきっぱりこう言われては食い下がれない

飲み会はソコソコ盛り上がり2次会へ。

僕達はそこで帰ることになった。

加奈子先輩は2次会へ行くようでもう既にかなりのハイテンションだった。

「おう!優!またな!」

「あ、加奈子先輩おさきっすw」

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

帰りの電車の中で美香は妙にだんまりだった。

「どうかした?」

「・・・・・・」

何か機嫌を損ねるような事があったのか?

僕は飲み会での事を急速に思い出そうとする。

「優って鈍感だよね・・」

美香があきれた様に言う

「え?」

「ど・ん・か・ん!」

「何だよ急に・・」

「加奈子先輩の事よ」

「加奈子先輩がどうかした?」

加奈子先輩は気のいい人だ別に美香が怒る様な事はしないと思うが・・

「加奈子先輩はあんなだけど気さくで良い人だぞ?」

「そうね、ソレは解るわ、凄く良い人ね・・不器用だけど・・」

「えw加奈子先輩アレで結構器用な人だぜ?見た目ガサツだけどなw」

「俺も初めて会った時は男かと思ったけど、加奈子先輩が描いた絵とか彫刻見たら凄い細かいぜwびびったわw」

「ちがう!そういう事じゃないの!」

美香はイライラしたように言う。

「加奈子先輩、優の事多分好きだよ」

「へ?」

一瞬美香の言ったことが理解できずに考えてしまった。

耳から入って脳が言葉を理解するのに5秒くらいかかった気がした。

「えええ、そりゃ無いよw確かに凄い面倒見はいいし、人間としては俺も好きだし多分先輩も気に入ってくれてるけどさwナイナイw」

「気が付いて無いのは多分優だけだよ」

美香は冷たく言う。

「さっき飲み会で凄く楽しそうに優の側に来たのに、私が優と腕組んでるの見た瞬間、あの人凄い悲しそうな顔をしたよ?」

「お別れの時も、私の方一切見てなかったよ」

「・・・・・」

全く身に覚えがありません・・

美香に指摘されるまで僕は一度もそんな可能性を考えた事がありませんでした。

僕にとって加奈子先輩はあくまでも世話好きの気の良い先輩の一人でしかなかったのです。

「だから優は鈍感だって言ったのよ」

「・・本当に?」

まだ信じられません。

「本当よ・・優の事好きな人は私には解るの・・」

「加奈子先輩はたまたま男の優しさを利用したりするような器用な人じゃなかったけど」

「世の中強引な女なんか沢山居るんだからもっと注意してよね!」

「・・・ごめん・・」

怒ったようにいう美香にすまないと謝ったが、ソレを言うならお前も十分強引だろ・・と内心思わずには居られなかった。

玄関の扉を開けると奥のリビングから元気の良い足音が駆けて来る。

「おかえり~」

「ただいま」

「なにアンタまだ起きてたの?」

美香がツッケンドンに言う

「えーまだ10時だよ?」

由紀がむくれて言う

「子供はもう寝る時間でしょ!」

美香はトゲトゲしい物言いだ

「ふーんだ!美香姉ちゃんを待ってたんじゃないよーだ!」

由紀は舌を出して美香に対抗する。

つい半年前までは美香に怯えていた由紀も最近は打ち解けた(?)のか本当の姉妹のように喧嘩が絶えない・・

「お兄ちゃんアイスは?!」

「おう、これこれ。スーパーカップでよかったよね?」

「うん!さすがお兄ちゃんw」

そういうと由紀は僕の手からスーパーの袋を取ると台所へ走っていく。

「お兄ちゃん達の分は冷凍庫入れとくよ~」

「おう」

「もう!優はあの子に甘すぎる!」

美香はそう言いながら靴を脱ぐ。

最初一緒に住み始めた頃は2人はソレはもう険悪だった。

由紀は美香を怖がるし、美香はどういう態度で由紀に接するべきか困っていた。

ある日由紀が僕のベッドで一緒に寝ようとわがままを言いに来た際に、

「あっちで寝なさい!」

と美香が突っぱね由紀が大泣き・・流石に美香もかわいそうだと思ったのか、その後はキツイ言葉ではあるが由紀を少しずつ妹として扱うようになり、由紀も慣れたのか最近は対等に口喧嘩らしい事が出来るようになっていたが、事あるごとに僕をダシにして喧嘩をするようになる。

例えば、美香と部屋でくつろいでいると、由紀が宿題を教えてくれと邪魔をし、僕が由紀を構いすぎると後で美香がヤキモチを焼く。

由紀は由紀で、美香は僕には逆らえないと理解してからは、何かと僕を盾に使うようになってきた。

まあ、一緒に住み始めてまだ1ヶ月ほど喧嘩は多いが後々2人の話を別々に聞くと「言い過ぎた」とかお互い言ってるので特に深刻には考えてる必要は無いようだった。

正美さんも2人を見て

「由紀は美香さんとの喧嘩でたくましくなってきた」と言っていた。

お兄ちゃんに甘える以外の事を美香から学んでいると言うのだ。

同性の兄弟や姉妹というのはそういうものなのだろうか?

何はともあれ最初の頃に抱いた不安はどうやら解消されたようだった。

面白いのはアレだけ日ごろ大人っぽい美香が、由紀と喧嘩しているときだけまるで子供みたいで実にくだらない事で小5の女の子と本気で喧嘩する・・

例えば由紀がテレビでジャニーズの男の子を「お兄ちゃんに似てる」と誉めると、

「全然似てないよ、あんた趣味悪い」と言う。

実にくだらない張り合い方をするので後で注意すると、

「優は由紀の味方ばっかりする!」と驚くことに涙目でスネるのだ。

「由紀は兄貴として慕ってるだけだよ」と慰めるが安心できないらしい。

「優に近寄る女は皆敵!」

小5の女の子にソレは無いだろと思うのだがコレばっかりは本能らしい。

まあ、由紀にはちゃんとクラスに好きな男の子が居るそうで、時々僕に「美香姉ちゃんには内緒だよっ」て色々と教えてくれる。

ソレはそれで兄として寂しいのですが・・・兄として・・

2人で交互に風呂に入り、僕が風呂上りのアイスを食べ終わる頃には12時近くになっていた。

由紀は既に自分の部屋で寝ており、僕は美香と2人で一緒に洗面台で歯を磨き、今は僕と美香の名前シールが貼られた部屋の扉を開ける。

因みに美香の名前シールの頭には由紀が悪戯して貼った鬼のシールを、美香がムキになって汚く剥いだ跡がある。

狭い部屋にベッド二つは入らないので、美香は一応床に布団で寝てることになっているが、当然ソレは建前である。

由紀が一緒に寝に来る時以外は毎日一緒のベッドで寝ているが、その由紀もココ数週間一緒に寝たいと言わなくなってきた。

美香に遠慮か?と最初は僕達の事を感ずいたのかと心配したが美香曰く、

「小5になれば恥ずかしさも出てきて当たり前・・女になったのよ」

と言うのでそうかもしれない・・

実際、由紀は父や正美さん達とも最近は一緒に寝ていないらしい。

「由紀もそういう歳になったんだなぁ・・」

と父が寂しそうに言っていた。

そういう父と美香の仲は相変わらず深刻だ。

美香が一切父とコンタクトしないので取り付く島が無い・・ソレと比べれば由紀と美香は喧嘩するだけ仲が良いとすら言える。

「仕方が無い・・都合よく許して貰おうなんてむしが良すぎるからな・・」

「由紀と仲良くしてくれるだけ良かったと思うべきだな」

父は諦めたように言っていた。

美香と正美さんは微妙だった。

料理洗濯家事全般を得意とする美香と一生懸命が心情の正美さん。

初めはぶつかるかと思ったが、美香曰く「女が2人台所に立つのは一緒に住む男が大成しないんだって」

とお婆ちゃんの受け売りらしいが、「私は居候だし、勉強もあるから素直にあの人に譲るわ」という事らしい。

それでも休みの日はちょっとした物を作ってくれる。

台所に立つ美香に感心したように由紀が言う。

「美香お姉ちゃんって性格悪いけど料理は上手だよねぇw」

「あんたの分のエビピラフ、作ってあげないよ?」

振り返る事無く勢い良く包丁で材料を刻みつつ美香が言う。

「あ~うそうそ!ごめんなさい!」

(ちょーこわい・・)僕に向かって美香に聞こえない様に由紀が言う。

「聞こえてるわよ!」

「えっ!うそ」

(由紀気をつけろ美香は地獄耳だぞ)美香に聞こえないようにさらに小さい声で言う。

「えっ?地獄耳って何?」

素で意味が解らなかったらしく普通の声で由紀が復唱する。

「あっバカ!」

美香がその会話には一切入ってこないで料理を続ける後姿が余計に怖かった。

昼下がり別館の屋上のベンチに座る。

ココは食堂のある本館から離れているので弁当持参の学生でもないと昼時にココを利用する人間は居ない。

美香と一緒に暮らすようなってから僕の昼飯は美香の手作り弁当になった。

それ自体は別に恥ずかしくは無いのだけど、飲み会での話しはいつの間にか伝わっていて、美香や僕の事を知る人の間ではちょっとした注目を浴びる事になっていた。

居心地の悪さを感じた僕達はココで食事をする事にしたのだ。

「お待たせ!」

美香が大きなバスケットを抱えて息を切らせて階段を上ってきた。

「おう」

2人で美香の作ってきた弁当を食べる。

「朝からずっと質問攻めにあっちゃったw」

美香が嬉しそうに言う。

「何を?」

「私と優の事色々聞かれたw」

「・・あんまりペラペラ話すなよ。俺達の事知っている人は多分居ないと思うけど、何処から知れるか解らないんだぜ?」

「うん、大丈夫・・大事な所はある程度嘘も交えてぼかしているから」

「美香、かなり男に人気あるらしいね?」

「ww気になる?」

美香が又嬉しそうに言う。

「そりゃね・・」

「今日だけで10人くらいメアド聞かれたかなw」

「で、教えたの?」

「まさかw」

美香がクスクス笑いながら言う。

「はっきり言ったよw私が彼氏にぞっこんだから教えませんって」

「女の友達にも男の子には教えないでって言ってあるし、大丈夫だと思うよ」

「それに、飲み会で一緒だった子達がそれとなくガードしてくれるから大丈夫だよw」

そういうと美香がバスケットを横に退けて側に詰めてくる。

片手にオニギリを持ったままの僕に息が掛かるくらいに顔を近づけてくる。

「安心した?」

「べつに・・疑ったわけじゃないし」

ドギマギする僕を美香はクスクス笑う。

「うそだぁw命いっぱい心配そうな顔してたくせにw」

なんだか見透かされすぎて面白くない僕は反対を向いて無言でおにぎりを頬張る。

美香はソレも面白いのか笑うと僕の手から食べかけのオニギリを取り上げる。

「おい、俺のだぞ!」

「はいw」

美香はそう言うとバスケットから新しいオニギリを取って手渡してきた。

「優が食べると思って大きく握り過ぎちゃったの」

「残りは私が食べるから優はコッチ食べて」

「それっぽっちで足りるのか?」

「うんw前は結構食べてたんだけどねwコッチにきて1キロくらい痩せたかもw」

「おい・・大丈夫か?ダイエットするような体型じゃないだろ。どっか悪いんじゃないだろうな?」

美香が食事制限なんかしている所は見た事が無いので心配になります。

「大丈夫だよw」

美香はソレが又嬉しいのか笑う。

「なんていうかね・・最近お腹あんまり空かなくなったのw」

「ギン爺ちゃんの家に居た時は結構食べてたんだよw」

「何度か体重増えそうになった事もあったんだよ?」

「その度にダイエットしたり大変だったんだよ」

「でも、最近はなんだか満たされてて前みたいな食欲がなくなったの」

「じゃあ今はちゃんと食べてるんだろうな?」

「うんw体重が増えもしない減りもしないようにしているから大丈夫だよ」

「多分・・寂しかったんだと思う・・」

美香がしみじみと言う。

「私寂しいと食べに走るみたいwだから今はコレで正常だよ」

「ならいいけど・・」

ニコニコ笑う美香の頬っぺたにご飯粒を見つけたので、思わずとって食べてしまった。

「ふふふw」

ソレが嬉しかったのか喜んでいる。

「何喜んでんだよw」

「べつにぃw」

僕はお茶を取ると一口飲む。

ペットボトルを置いてもう一度美香のほうを見ると、頬っぺたにご飯粒が付いてた。

しかも3つ・・・

「おい・・」

「なにw?」

美香は必死に笑いを堪えている。

「バカップルみたいだからそういうの辞めようぜ」

「えー」

美香はぶつぶつ言いながら自分でご飯粒を取って食べる。

「またして欲しかったのに・・・」

「じゃあコレ!はい、アーンw」

そういうとオカズの卵焼きをお箸で摘んで口元に持ってくる。

「ベタベタの直球過ぎるだろ・・ソレ・・」

「アーンw」

しかし美香は辞めない。自分の口までアーンとあけてしつこく粘る。

「一回だけだぞ・・」

人が見てたら絶対やら無いところだが、幸い誰もいないので言われるまま口に入れる。

「美味しい?w」

美香が嬉しそうに聞いてくる。

「美味いよw」

やってみて解る事がある・・・想像以上に恥ずかしい。

「はい、じゃあ次私の番ね」

美香がこの上極め付けにベタなことを言い出す。

「アーン」そういいながら目をつぶって口をあける。

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