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【お勧め】コネで女子校の教員になったある日、クラスの生徒が万引きしたと携帯に電話が入った

高校教師さん(30代)からの投稿
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「中で出すよ」

ボクが精一杯の勇気を出して言うと、ミズキは目を閉じたままゆっくりと頷いた。

ボクは、教え子たちに陰でキモイとかウザイとか言われている四十手前の高校教師だ。

親戚のコネで私立の女子高教員の職にありついたが、二十代の若い教師のような情熱はなく、教科書通りの授業を行い、部活の指導を行うこともなく、テストの採点時期以外は極力早く家に帰ってネットで好きなサイトを見たり、趣味の世界に入って日々を過ごしている。

この仕事のいいところは、手を抜こうと思えばいくらでも手を抜けることと、休みが多いことだ。

向上心の高い先生方は休みの間も色々とやることが多いようだが、ボクの場合、面倒なことはすべて新米の先生に押し付けて出来るだけ関わらないようにしている。

さすがに担任は外してもらえなかったが。

あと数日で夏休みという日曜日、家からさほど遠くないスーパーからボクの携帯に電話がかかってきた。

うちのクラスの生徒が万引きをして、預かっているので引き取りに来てほしいという。

(やるなら上手くやれよ・・・)

そう思ったが、こういうときは速やかに引き取り、マニュアル通りの注意をして放免するに限る。

下手に親に連絡を入れたり学校に報告したりすると、後々面倒なことが増えてしまう。

生徒も自分に不都合なことは自ら喋ることはないので、バレる心配はまずない。

厄介ごとを極小化できる対処法を自分の中でおさらいすると、ボクはスーパーに駆けつけた。

そこには、悪びれた素振りも見せずに担任教師を待つミズキがいた。

ミズキは見た目の綺麗さとは裏腹に、クラスの中ではあまり目立たない生徒の1人だ。

黒くて長い髪を伸ばしていて、顔立ちは綺麗だが地味な性格で他の生徒とつるんでいるところはあまり見たことがない。

せっかくの日曜日の貴重な時間を少しでも有効活用するために、店に着くなりボクは平身低頭で謝り倒した。

それから、親御さんともよく話し合うことを店長の前で約束すると、ミズキにも頭を下げさせて彼女を引き取った。

「先生、来てくれて、ありがと」

店を出ると、ミズキは殊勝にも頭を下げた。

「あと半年ちょっとで卒業なんだから面倒を起こすなよ」

無言で歩いていたが、店から十分に離れたところでボクは振り返り、誰も見ていないことを確認してからそう言った。

それからミズキの方に目を向けると、犬でも追い払うかのようにミズキに"行け"と手を振ってそのまま帰ろうとした。

「先生、"どうして?"とか聞かないんですか?」

「聞かないよ」

「でも、普通は聞きますよね?」

「ボクは、普通じゃないんだ」

「私がまた問題を起こさないか、心配じゃないんですか?」

この手の面倒な突っかかりをしてくる生徒には、家庭環境に問題があることが多い。

ボクはワザと溜息を吐いて見せていった。

「まだ、懲りていないのか?」

ゆっくりと首を横に振るミズキをボクは見届けた。

「それならいい」

それだけを告げると、ボクは踵を返して家路へと向かった。

ボクの思考は既にクラスの生徒から電脳の世界に移っていた。

少し歩いたところで、後ろに人の気配を感じて立ち止まった。

振り返ると、ミズキがまだあとをついてきていた。

「何だ、まだ何か用か?」

ボクが腕を胸の前に組んで尋ねると、ミズキはボクに二、三歩近づいてきて言った。

「普通、聞きますよ」

「何のことだ?」

「万引きのこととか、何かあったのか、とか」

ボクは今度は少し芝居がかった溜息をついて見せて言った。

「ボク、そういう面倒なことはしない主義なんだ」

「どうしてですか?」

「ちょっとした出来心でやった。でも、運悪く捕まった。それだけのことだろう?」

「それだけじゃないかもしれませんよ?」

「・・・」

「自分のクラスの乙女が深い悩みを抱えているかもしれませんよ?」

「・・・自分で乙女とかいう奴に限って、深い悩みがあるとは思えない」

「でも、何か話を聞いて欲しいのかもしれませんよ?」

「なんだ・・・、話を聞いて欲しいのか?」

するとミズキは悪びれた風もなく、万引きの後とは思えない笑顔でニッと笑って見せて更に一歩近づくと、答える代わりに言った。

「ねぇ、先生のとこ行ってもいいですか?」

"うわっ、面倒くさいのがうちの制服を着て歩いてる・・・"

そう思いながら、ボクは頭の中でこの手の生徒の対処法を検索した。

無理に追い払うと万引きを繰り返して更に面倒でやっかいなことになる確率70パーセント。

その結果、学校に通報されて初動対応が拙かったと非難される確率が更に70パーセント、とボクの脳は言っていた。

「うちに来たって、何にもないぞ」

そう言って歩き出すと、ミズキは今度はボクと肩を並べて歩いてきた。

「お邪魔しまーす」

ボクの部屋に入ると、ミズキは無遠慮にキョロキョロと周りを見回した。

「先生、結構きれいにしてるんですね」

「おい、あんまり見るな」

「へぇ、先生こんなの好きなんだぁw」

ミズキはボクの秘蔵のフィギュアを手にして言った。

「触るなよ!」

ちょっと声を荒げて言うと、ミズキはぺロっと舌を出してフィギュアを元の棚に戻した。

「先生、私、してないよ」

「えっ?」

「万引き」

「何を言ってるんだ?」

「したふりをしただけ」

"ああー、やっぱり面倒な奴だ"

そう思ったが、もう遅かった。

敵は既に我が陣地に侵入してきているし、乗りかかった船だ。

ボクは素早く判断すると、もう少し付き合ってやることにした。

「それで?どうしてそんなことをしたんだ?」

「先生に来て欲しかったから」

「どうして?」

「話、聞いてほしかった」

「ふぅ」

ボクは聞こえよがしに今日何度目かの溜息を吐いて見せて、"聞きたくないアピール"をした。

「ボクが行かなかったら、どうしてたんだ?」

「言ったじゃん。万引きはしてないよ。別のお店で買ったレシートも持ってるもん」

「でも、品物は返したじゃないか」

「別に欲しいもんじゃなかったし・・・」

"ああ、やだ、やだ。こいつんち、確か母子家庭だったよな"

ボクはそのことをようやく思い出して、一人ごちた。

"家庭の問題をボクのプライベートな時間に持ち込まないでほしいなぁ・・・"

「先生のこと、夏休みの間だけ"お父さん"って呼んでもいいですか?」

「はぁ?お前、何言ってんだ?いいわけないだろ!」

「じゃあ、"パパ"ならいい?」

「バカ!余計ダメだろ。知らない人が聞いたら変な関係だと思われる」

「私は構いませんけど」

「ボクが構うんだ!バカなことを言ってないで、早く帰れ!」

そう言って玄関の方を顎でしゃくって見せて"帰れ"と促した。

すると意外なことに、ミズキは学生かばんを手に持つと、素直に立ち上がった。

「夏休みになったら、また来ますから」

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