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ボクの初体験はかつて塾でお世話になった先生だった。

勇人さん(20代)からの投稿
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小◯生の頃、電車でひと駅離れたところにある塾に通っていた。

そこの塾は個別のレベルに合わせてプリントをもらい、自分で解いて、先生に採点してもらって帰るという塾だった。

だから、そこには小◯生だけでなく、中◯生の生徒たちも通っていた。

そこに通う生徒たちは、お互いに交流するでもなく、ただやってきては淡々とプリントをこなし、帰っていく。

言葉を交わす相手といえば、採点をしてくれる先生くらいのものだった。

先生は三人いて、親子だった。

頭の禿げた白髪交じりの男の先生と、その奥さんである女の先生、それに若い女性の先生だった。

ボクが通っていた頃、しょっちゅうお喋りをする中◯生のお姉さんたちがいて、時々先生にジロリと睨まれていた。

なっちゃんとワカちゃんとお互いに呼び合っていた。

それ以外の生徒は大人しく、いつも学習部屋は静かだった。

学習部屋といってもマンションの一室で、友達の家で勉強しているようなゆるい雰囲気だった。

当時のボクにとってのお姉さんという存在は、中◯生のなっちゃんたちだ。

だから、先生は性別に関係なくみんな一括りに大人だった。

先生たちはみんな、ボクにとっては父親や母親と同じ、ただの大人に過ぎなかった。

小学校を卒業するとともに、ボクは塾も卒業した。

続けてもよかったのだけれど、友達もいないので自然とそうなった。

それから大学に入るまで、塾のことを思い出すこともなかった。

一度だけ、中◯生になってから、電車の中でワカちゃんを見かけた。

塾で見かけたことのある、田中さんというお兄さんと一緒だった。

田中さんは、中◯生にして、すでに高◯生の問題を解いていた人だったから、ちょっと塾では有名だった。

でも、塾のことを思い出したのは、それっきりだった。

ほかの誰もがそうであったように、受験勉強に追われ、思い出す暇もなかった。

塾通いのおかげかどうかはわからないけれど、ボクは一応大学と名のつくところに合格した。

自分で勉強をする習慣だけは身についていたらしい。

大学に通うようになって、時間ができた。

勉強しかしてこなかったので、女の子と付き合うノウハウもなかった。

何度か合コンにも行ったけど、どうも話が合わなくて駄目だった。

ゲームの中の女の子を攻略するのは得意だったのだけれど。

そんなわけで、ボクは時間を持て余していた。

夏休みに入ったある日、することがないボクは、思いつきで塾のあったところへと足を向けた。

ぶらぶらと散歩をするように懐かしい街並みを歩いていた。

塾のあったマンションまで行ってみたが、そこにはもう塾の看板はなかった。

そうかと言って落胆するわけでもなく、ボクは何の感慨もないまま駅への道を戻っていった。

そのとき、一人の女性とすれ違った。

綺麗な人だった。年は、三十歳くらいだ。

「先生!」

すれ違ってから思わず声に出してしまった。

すると、その女性は歩みを止めてゆっくりと振り返った。

怪訝そうにボクの顔をマジマジと見つめる。

「勇人くん?」

先生はボクを覚えてくれていた。

こくりと頷くと、先生は目を細めて言った。

「大きくなったわねぇ」

久しぶりに会ったときの親戚のおばさんと同じ反応だ。

先生は、昔と比べほのかにふっくらして、おっぱいが少し大きくなった気がした。

そうは思ったが、子供のころはそんなことに気を留めていなかったので、気のせいかもしれなかった。

「お久しぶりです」

ボクは改めて挨拶をした。

「あれから何年になるかしら・・・」

「もう大学生なんで・・・、6年ですかね」

「そう・・・、立派になっちゃって・・・」

感慨深げに言うお姉さん先生が懐かしかった。

何故だか無性に昔話がしたくなったボクは、先生を喫茶店に誘った。

・・・懐かしくなってというのは、嘘かもしれない。

先生がきれいだったので、ついというのが本音のような気がする。

「先生こそ、どうしているんですか?」

コーヒーが運ばれてくるとボクは尋ねた。

「両親が新しい塾を始めて、そこのお手伝いをしているの」

「でも、もうマンションに塾は無かったような・・・」

「あぁ、あそこへ行ったの?」

ボクが頷くと先生は続けた。

「あそこはもともと自宅だから、狭いので今は駅前に場所を借りているの」

それで納得がいった。

「勇人くん、家は近所じゃなかったわよね?」

「はい、ひと駅向こうです」

「そう・・・、今日はどうして?」

「大学に行ってもヒマだし、何となく、ぶらぶら」

くすりと笑う先生は昔のままだった。

「カノジョはいないの?」

「いませんよ、そんなの」

「へぇ、案外みんな、見る目ないのね」

そんな風に言われてドキリとした。

それからはとりとめもない話をしたが、きれいな女の人を前にしてなんだかぎくしゃくした。

子供の頃は、大人という括りでしか先生を見ていなかったのに。

それが、今ボクの目の前にいるお姉さん先生は、一人の女性として存在していた。

年の差は今も昔も変わらないはずなのに、昔よりは身近な存在になったような気がした。

「あ、私、もういかないと」

腕時計を見て先生が言うと、ボクは伝票を持って立ち上がった。

「ここは私が出すわ」

先生はそう言ってくれたけど、ボクは少し見栄を張って言った。

「いいですよ。誘ったの、ボクだし」

すると先生は、再び目を細めると言った。

「そう、それじゃあ、ご馳走になるわ。でも、次は私に出させてね」

その言葉に、ボクはドキッとした。

「次もあるのかな」

家に帰ってからもボクは先生の言葉をひたすら反芻していた。

「いやいや、あれは社交辞令というヤツだ」

そんな風に自分の中で否定してみた。

そのくせ、そうではないかもしれないとも思ったりした。

夢想はどんどん膨らみ、ひとりで一喜一憂していた。

子供のころはなんとも思っていなかったのに、先生のことが急に気になりだした。

大人の目になって見てみると、先生はそれほどきれいな人だった。

ストレートのさらさらの長い髪に、顎のラインが細くて、スレンダーな体型はモデルさんのようだった。

清純な感じが昔のままで、気がつくと先生のことばかり考えるようになっていた。

一週間ほど経って、ボクは再び塾のある駅に降り立っていた。

会えるわけもないのに漫然と往来を眺め、先生の姿を探している自分がいた。

けれどもすぐに無駄だと知って、今度は塾を探すことを思いついた。

探してみると、駅前の塾というのは、意外とすぐに見つかった。

今度こそ先生に偶然会えないか、期待は高まった。

しかし偶然がそんなに続くわけも無い。

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